人生の大先輩、なぎら健壱さんに聞く

都内の立ち食いそば、ここがうまい!

2006.04.01 SAT



撮影/島村 緑 撮影協力/根津・はん亭(問/03-3828-1440)
ビジネスを熾烈なカーレースにたとえるならば、立ち食いそば屋でかき込む食事は、いわばピットインでの燃料補給。「早い」「安い」は当たり前だが、どうせなら「うまい」も加えたい。生粋の江戸っ子にして大のそば好き、昨年、スカイパーフェクTVで放送された「ずるり!立ち食いソバの旅」では都内各所の立ち食いそば屋のレポートをした、フォークシンガーのなぎら健壱さん(53歳)に話を聞いた。

「新宿や銀座にある『かめや』なんかは、チェーン店だけど日々切磋琢磨してる感じが伝わってくるね。歌舞伎座の隣にある『歌舞伎そば』もしっかりとした味だよ」

なるほど。ほかはどうですか?

「牛込の『白河そば』に“カレー冷やしつけ麺”っていうメニューがあるんだけど、残ったカレーのつゆに半ライス入れて食べるとうまいんだ。邪道ですけどね。あと、酒を飲みながらつまみ代わりに食うなら八丁堀の『がんぎ』、両国の『文殊』かな」

ちなみに、粋な食べ方とは?

「立ち食いそばに粋も無粋もないよ。強いて言えばパッと食ってスッと帰ること。店のオヤジさんともほとんど話さないけど、たまに『ちょっと待って、今打ちたてを出すから』なんて言ってくれるとうれしいよね。客に少しでもうまいもんを食わせようっていう気持ちがさ」

いちばん最初に名前が挙がった『かめや』(本社・台東区)は現在、都内に立ち食いそば6店と日本料理店(上野)1軒を展開。社長の荒川雄行さん(50歳)は言う。

「6店合わせると1日平均3000食以上出ます。麺は製粉会社の社長と1年がかりで開発した 立ち食いそば専用麺 。味を落としたくないから今のところ店舗数を増やす予定もありません。僕は経営者というよりは料理屋のオヤジだもん」(荒川さん)

うまいそばは立って食べてもやはりうまいのだ。そういえば、なぎらさんも言っていた。「たかが立ち食いそば。でも、されど立ち食いそばなんだよナァ」
(石原浩樹)


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