今週は“かわいい動物にめぐりあう映画”

子猫が男の人生を変える!? 映画『劇場版 ネコナデ』

2010.09.22 WED


ていねいなキャラクター造形に定評のある脚本家の大森美香が、本作では監督として才能を発揮している (C)2008「ネコナデ」製作委員会
9月20日から26日までは動物愛護週間。といっても、ひとり暮らしの残業続きでは動物なんて飼えない……そんなR25世代が多いと思うが、動物の愛くるしさをひととき味わわせてくれる映画『劇場版 ネコナデ』を紹介しよう。

とある大企業の人事部長・鬼塚は、その名のとおり“鬼”となってリストラを進めてきた。職場ではあらゆる社員に恐れられ、家庭でも甘い顔を見せることなく、自分自身をも厳しく律してきた鋼(はがね)のような男だ。だがそんな生活の裏で、実は胃痛に苦しんでいた。

ある晩、鬼塚は、立ち寄った公園で捨て猫を見つける。弱々しく、愛らしい子猫。その瞳に魅入られたように、鬼塚は子猫を自宅の前まで連れてきてしまった。頑固一徹で通してきた自分が、子猫を拾ってデレデレ……とてもそんなところは家族に見せられない。迷いに迷った鬼塚は、会社の研修施設でこっそり子猫を飼うことにする。

“癒される”という言葉は受身だが、動物をかわいがる、というのは能動的な行為。一方的に癒しを受け取るのではなく、自分から進んで手間ひまをかけてかわいがる。そのためには、動物の幸せを考え、自ら行動することが必要だ。相手にとって必要なこと、そして自分が出来ることをよく考える……それは、自分の生き方を変えていくことにつながるはずだ。仕事と家庭、そして何より自己イメージにがんじがらめになっていた鬼塚は、子猫を通して、新たな自分を見出していく。

この映画を観て、子猫のかわいらしさに胸を打たれるのもよし。そのうえで、仕事の進め方をくふうして動物と触れ合う時間を持つ……そんなふうに自分を変えていくきっかけになれば、この映画は忘れられない一本になるだろう。
(ダ・ヴィンチ編集部 関口靖彦)

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