香港移住計画

第9回 オトコに甘~い健康法って?

2010.09.30 THU

香港移住計画

フルーツからスープまで!? 香港のスイーツ事情



「スイーツ男子」なる言葉もすっかり定着しましたが、ちょっと前までは甘いもの好きのオトコは珍しかった我が国、日本。一方で、昔からオトコだって甘いものを日常的に食べる習慣がある土地だってあるのです。

「香港では、男性も女性も甘いものが大好き。食生活の一部なんです。小さいときから食事のあとにデザートを食べるのが普通だし、デザートのお店もたくさんありますよ」

こう教えてくれたのは、香港に住むの通訳のケイ・キさん。いわく、大人になってからも普通に「デザート食べに行こうよ~」なんて誘い合ったりするんだそう。日本でいえば、「ちょっと飲みに行こうよ」みたいな感覚なんですって。
ココナッツミルクにたっぷりマンゴーとタピオカ…。これぞ、香港スイーツ! な一品
でも話を聞いていると、香港のデザートは日本人の考えるスイーツとちょっと違うみたい…?

「香港のデザートは、種類もいろいろ。フルーツやかき氷、アイスクリーム、プリン、焼き菓子のほかに、お豆腐のプリンみたいな『豆腐花』、お汁粉、スイートスープ(甘いスープ)もあるんです」

えっ、甘いスープ!? いったいどんなスープなんですか?

「ココナッツやゴマ、クルミ、豆など、材料は様々です。また、冷たいものと温かいものがあって、なかにフルーツやアイス、もち米のおだんご、仙草ゼリーなどが入っていたりしますね」

なかなか想像がつきませんが、このスイートスープも香港の人々に古くから愛されているのだとか。では、若い男女がよく行くお店を教えてください!

「有名ですが、やっぱり『許留山(ホイラウサン)』と『滿記甜品(ムンゲイティンパン)』が人気ですね~。どちらもチェーン店で、『許留山』はマンゴーが主役のデザートがいっぱい! マンゴーは、香港ではすごく人気があります。『滿記甜品』は『許留山』より少し高級なイメージ。マンゴープリンやお汁粉、スイートスープがおいしいですよ~」
それぞれのウェブサイトを見てみると、『許留山』は香港だけで40店舗以上、『滿記甜品』も20店舗以上、と人気ぶりが伺えます。そして、今大流行しているというのが…。

「フローズン・ヨーグルト! みんな略してフロヨーって呼んでいて、フルーツなどをトッピングしたりもします。有名なお店は『Yo mama』『BerriGood!』『Crumbs』などですね!」

フローズン・ヨーグルトといえば、アメリカで大ブームになりましたよね。さすが、国際的都市。香港の甘い誘惑、しかと受け止めました!

中国2400年の歴史!? 香港の人々がスイーツを愛する深いワケ



マンゴープリンやフルーツがもりもりとのったかき氷など、絶品と名高い香港スイーツの数々。その歴史は長く、昔から男女ともに食後にはデザートを食べる習慣があるといいます。

ところで、なぜ香港の人々は日常的に甘いものを摂るのでしょう? 中国の食文化に詳しい、アキュサリュート高輪の瀬尾港二院長に聞いてみました。

「甘いものだけでなく食事全体にいえることですが、根底にあるのは薬膳の考え方です。薬膳では、甘いものに消化に関わるひ臓の働きを高め、疲れを取る作用があるとされています」

なるほど、デザートは毎回の食事の締めくくりとして、消化と疲労回復を促すためのモノでもあるんですね。そもそも、薬膳って?
「『豆腐花』が親しまれているのは、材料の大豆に胃腸の働きを良くする効能があるからだと考えられます」と瀬尾先生。夏になると暑くて胃腸の機能が低下するのと同じですね
「普段の食事を通して、健康の保持や増進、病気の予防や治療などを促そうという学問です。中国全土に古くから伝わり、周の時代、少なくとも紀元前5世紀には存在したことが確認されています」

紀元前5世紀というと、少なくとも2400年前。なんと、そんな昔からの知恵が詰まっているとは…! いったい、どうやったら食事で健康を保ったりできるんですか?

「重要なのは、体の陰陽のバランスをとることです。人間の体は、冷えていれば陰、熱ければ陽の状態にあるとされます。同様に、体を冷やす力がある飲食物は陰、体を温める力がある飲食物は陽、と分類されます。そこで、体が陰の状態であれば陽の飲食物を摂る…といった具合で、体内の陰陽のバランスを中間に保つんですよ」

ふむ、つまり香港は亜熱帯地方だから、熱くなった体を冷やす=「陰」の飲食物を摂るってこと?

「単純にそうは言い切れませんが、確かに香港で愛されているマンゴーは、のどの渇きを抑えたり暑さによる疲労を回復したりする『陰』の食べ物ですね」

香港スイーツでよく見る、スイカや白きくらげ、黒くて甘苦い仙草ゼリーも同じく、のどの渇きを抑え、体の熱をとる作用があるそう。

これらは単純な例だとしても、その日の体調に合わせて飲食物を選ぶのが薬膳の考え方なんだとか。

自分の体に耳をすまし、適した食べ物で健康を目指す薬膳。ついつい無理をしがちな現代人こそ、見習うべき考え方なのかもしれませんね。 香港でおいしいスイーツが食べたい! なんて、甘~い考えから始まった今回の取材。
まさかそれが香港の健康法にまでたどりついてしまうとは、予想外の展開でした。

薬膳の話には、普段の不摂生を大反省してしまったわけですが…。
これをきっかけに、食生活を見直してみようかなぁ?

ともあれ、香港ってスイーツ男子にすごく甘~い土地だったんですね。
ますます移住が楽しみになってきたぞ~!

と勢い込んだところで、次回からも香港の真の魅力を追究していきたいと思います!

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