気になる“あのコ”のシゴトーク/25

鈴木杏「何かに出会うために、続けたい」

2011.05.26 THU


鈴木杏 1987年東京都出身。96年ドラマ『金田一少年の事件簿』で子役デビュー。9歳のころからと、キャリアは長い。最近の出演作に映画『まほろ駅前多田便利軒』など。ちなみに大のマンガ好き。「最近は『うさぎドロップ』とか『東京怪童』とかが面白かったですね。友達にもマンガ好きが多くて、だいたい借りて読むんですが、6冊読んで返しに行くと、今度は12冊用意されてるみたいな。ずっと読んでます」 撮影:堀清英 スタイリスト:阿井真理 ヘアメイク:吉野麻衣子(吉野事務所)
インタビュー現場は、午後8時を回ったところ。この日は映画『軽蔑』の取材日で、主演の鈴木杏ちゃんは数多くのインタビューに応じ、この取材は終盤に行われた。疲労困ぱいかと思われたが、そんなことはおくびにも出さず、笑顔で「楽しいですよ」。プロ意識はさすがだ。

約6年前、小誌R25の連載記事「今週の彼女。」に18歳で登場した。その当時から仕事に対する意識の高さはかなりのもので、「人生を賭して女優を目指す」と語っていたのだ。

「でも今になって思うと、気づいたら生業になっていたみたいな感じです。でもあのあと、『違う可能性を見た方がいいな』と思って大学にも行ってみたんですが、やっぱりお芝居をすることが一番興奮するんだってわかったのが、二十歳くらい。とはいえまだまだ人生わからないと…」

…言いつつも、最新の主演映画『軽蔑』では、吹っ切れたように妖艶で大胆な演技を見せているのだ。

「どこまでできているかわかりませんが…。今回は色気がないといけない役なんですけど、普段から『お前は本当に色気がねえな』って言われてる人間なので(笑)とにかく研究しました」

破滅的な愛の物語だ。お相手は新宿でチンピラのような生活を送る“カズさん”(高良健吾)。対して杏ちゃんは真知子という、なんと歌舞伎町のポールダンサー。役どころからして退廃的な印象だが、ロードムービーのような疾走感と観客の心をえぐるような心理描写で、ラブストーリーではくくれない、思わずうなる作品に仕上がっている。

「真知ちゃんみたいな女の人が大好きで。包容力がありながら、強くてしなやかで。強がっていながら、自分の感情があふれ出ちゃう。“もらしちゃう”ようなのが、私には魅力的なんです。私、めちゃくちゃかっこつけたりするんです。もうバカみたいに、どう思われてるんだろうとか、やたら気にしちゃうんですね。だから真知ちゃんみたいになりたくて、役に飛び込んだんです」

そうなれたかどうかを尋ねると、残念ながら「現場は、大変なことが多すぎてあんまり覚えてないんですよね」。監督にコテンパンにされたり、いろいろあったようだが、それも貴重な体験だったとか。

「常に何かに圧倒されて、何かを渇望していたいって思うんです。あとはお芝居が好きで役者をやってはいるんですが、『何かに出会うため』にやっているんじゃないかなって…3日くらい前から思い始めて(笑)。奇跡的に最高の出会いばかりなので、ありがたいし、これからもその姿勢は崩したくないですね」

  • 映画『軽蔑』

    芥川賞作家・中上健次による愛の寓話を、『雷桜』などで知られる廣木隆一監督の手で映画化。悲劇的で破滅的な純愛を描く。「性別や年代によっても、感じ方が違う映画だと思います。若い世代が観てくれたら、例えばもし私が出演せずに客観的に観たとき、シビれて完全にノックアウトされると思います!」と杏ちゃん。6月4日(土)角川シネマ有楽町ほか全国ロードショー

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