相談内容、客層に異変アリ!

震災後、中年男が占いに走るワケ

2011.06.14 TUE

先の震災は日本人の心に深い爪痕を残した。いまだ収まらない余震、進まない復興に漠然とした不安を感じている人も少なくないだろう。そんな先の見えない世情を反映してか、占いに救いを求める人が増えているという。

若い女性を中心に累計3万人以上の鑑定を行ってきたマダム・セリカ氏の話によれば「震災以降、ご紹介などを通じた新規のお客様が増えています。特に多いのは30代半ばから40代前半の男性の方ですね」とのこと。では、彼らはどんな内容を相談しに来るのだろうか。

「例えば、会社を辞めて起業したいけれど、自分はそもそも起業に向いているのか? 実行するならどのタイミングが適しているのか? といったご相談。その方は以前から起業の夢があったそうですが、現在の職場も居心地がよく、なかなか決心がつかなかったそうです。しかし、今回の震災を経験して『後悔したくない』と思いたち、ご相談に来られました。また、長くアルバイトしながら役者をやってきたけれど、実家に帰って家業を継ごうと考えておられる方もいました。年齢的にも腰を落ちつけなければと考えていたところに震災があり、夢をあきらめる決心がついたとおっしゃっていました」

また、占いの「定番」ともいえる結婚に関する相談にも、微妙な変化が見られるという。「震災以前は結婚にまったく関心がなかった人」も相談に来るようになったのだとか。

震災で改めて自分の人生を見つめ直す人が増えたためか、占いの内容も人生の岐路にまつわるような「重い相談」にシフトしている模様。ただ、占いの捉え方は男女で温度差があるようだ。

「女性が占いにべったり依存しがちなのに対し、男性は少し距離を置いています。男性の場合、相談前にある程度の答えを自分のなかにもっていて、あくまで『情報のひとつ』として占いを利用される傾向が強いです。占いはそもそも4000年もの間積み上げられてきた統計学であり、そこにはあらゆる場面における処世術のお手本が詰まっています。大きな決断を前に、占いを参考にしたいと考える男性が増えているのではないでしょうか」

夢を追うのもあきらめるのも、人生を分ける重い決断。前向きな再出発を後押しするのに、占いが一役買っているようだ。(榎並紀行)

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