すべての音源をフリーで配信!

ネットで話題のネットレーベルとは

2012.08.11 SAT


近年クラブシーンをもにぎわすネットレーベル。MaltineRecordsは8月21日に代官山UNITで、Bunkai-Kei recordsは9月19日に渋谷WOMBでの大きなイベントがそれぞれ控えている。写真は今年3月に行われたBunkai-Kei主宰イベントのアーカイブ画像
最近、「音楽を無料でインターネット上にばらまいている集団がいる」らしい。それだけ聞くと、何やら怪しい業者を想像してしまうが、実はこれ、所属するアーティストが制作した楽曲などを配信する「ネットレーベル」と呼ばれるクリエイター集団のことなのだ。

ネットレーベルは00年代前半ごろから増え始め、現在ではもはや正確な数を把握できないまでに膨れ上がった。05年からポップスとクラブミュージック中心の音源をリリースし続けるMaltineRecords主宰・tomadさんに、今の状況についてのお話を聞いてみた。

「もともとは、より多くの人に自分たちの曲を聴いてもらいたいという意図から始めました。徐々にBlogやTwitterといった、新しいインターネットのサービスが広がっていくことで、ネットレーベルに関心を持つ人たちも多くなっていきました」

ネットレーベルは会社という形態ではなく、あくまで個人や有志による団体の制作活動として位置付けられる。CDというパッケージではなく、データを無料配信するのが基本だ。

そもそも音楽ギョーカイでよく耳にする「レーベル」は、本来「張り紙」という意味。レコード企業のなかに様々なレーベルがある種のブランドとして存在し、レーベルごとに音楽性を固めるケースや、あるアーティストをプッシュしたいがために立ち上げられることもある。しかし、ネットレーベルは、上記のような制約がなく、自由に才能を発掘・発信できるのが特徴だ。

「誰もが10年前とは比べものにならないぐらい簡単にコンピューターで音楽をつくれるようになり、発信できるようになった。今後、既存の商業音楽の裏側で、インターネット上にコミュニケーションツールとしての音楽が広がっていくように思えます」(tomadさん)

一方で、「生活空間にとけ込む」電子音楽を発信するBunkai-Kei records主宰・Yakoさんはこう語る。

「資金をあまり必要としない点や、技術のハードルが下がったのは良いことだと思います。けれど、ネットレーベルから何を発信したいかが不明確なまま、ネットレーベルを立ち上げるという目的が先行してしまうケースも増えてきている気はします。誰でも発信できる状況だからこそ、何をインターネット上に発信するのかが大切になってくるのでは」

少しでも興味を持ったなら、その世界に飛び込んで、自分の好みのネットレーベルを探してみては?
(ピーチ四葉/東京ピストル)

※この記事は2011年08月に取材・掲載した記事です

取材協力・関連リンク

関連キーワード

注目記事ピックアップ

 

編集部ピックアップPR

ブレイクフォト