気になる“あのコ”のシゴトーク/109

坂井真紀「気が長くなりました」

2013.02.08 FRI


衣装協力:ワンピース3万4650円(トーガ プルラ/トーガ 原宿店 03-6419-8136) 撮影:堀清英 スタイリング:市井まゆ 
辻仁成さんの主演監督映画である『その後のふたり』には、随所に実験的な試みがなされている。たとえばすべて一眼レフで撮っていたり、少人数で作る“自主製作”作品がどこまで世に通じるのかを問うものであったり。

「自主制作ですから、通常の撮影よりスタッフの人数は少ないのですが、そんなことを全く感じさせないほどに現場を盛り上げて下さり、集中して撮影に臨む事ができました。この作品は、辻さんが一人でゼロからスタートさせたんです。辻仁成監督の生き様がつまっている作品だと思います」

映画の内容は、公私ともにパートナーとして15年の歳月を共に過ごした、坂井真紀さん演じる七海と辻仁成さん演じる純也の、別れた後の人生を描いたもの。日本にとどまる七海と、パリに渡った純也が、ビデオレターを送り合うことで作る“ドキュメンタリー”を通して、愛の喪失と心の再生を描きあげる。

「七海という像を作っていくなかで、辻さんとたくさん話し合いました。辻さんの理想の七海像と、私が思う七海像を突き合わせる作業でしたね。監督の世界観が凝縮された作品は好きです。この作品のように商業主義的な作品と対極に、ひとりの監督が“やりたい”という思いから人を集めてがんばって撮った作品をとても愛しく思うんです」

そんな現場は刺激的だし新鮮だという。そして役者冥利に尽きる瞬間は、「監督のうれしそうなOKをもらったとき」なのだとか。

「何年やろうと、いつもでも新人のような気持ちでやっています。でも、若い時のように撮影は止めなくなりました(笑) 年を重ねている分、自分の引き出しも増やしていたいですもん。今、若い女優さんが現場を止めたりするのを見るのは嬉しいです」

仕事に対する心境の変化は、プライベートの変化からも。2011年にお子さんを授かったことも影響しているようだ。

「気が長くなりましたね。私は融通が利かなかったり頑固なところがあって、でも、子供が生まれてからは『まあいいや』って思えるようになりました。子供を育てながら、子供から色々教わることも多いです。日々あらゆることが女優としての肥やしになっています」
(吉州正行)

  • 坂井真紀

    1970年東京都生まれ。1992年にデビュー。最近ハマっていることは、ぬか漬け。「実家で大きな樽に漬けていたので、ずっとやりたかったんです。でも毎日ケアしてあげないといけないので、なかなかできなくて。手のかかる子供が一人増えた感じですね(笑)」と坂井さん
  • 『その後のふたり』

    辻仁成待望の監督主演作。ふたりの男女の別れから、複雑な愛を描くストーリー。「辻さんは精力的で能動的で、ちゃんとした思いを持ってやってらっしゃると思います。こういう作品が世に出ると言うことは、すごく幸せだと思いますね。ぜひ『こんなカップルが世界のどこかにいる』って思ってもらえれば」と坂井さん。2月9日(土)公開

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