日本発コミックが韓国経由でハリウッド

カンヌでグランプリ受賞した映画『オールド・ボーイ』とは?

2004.09.22 WED

この春カンヌ国際映画祭でグランプリを受賞した『オールド・ボーイ』が、いよいよ公開される。審査委員長のタランティーノが手放しで大絶賛した本作は、バイオレンスの匂いぷんぷんな魂をえぐる衝撃の問題作だ。

平凡な男デスが、ある日誘拐され監禁される。理由も知らされないまま15年間もの監禁生活を経て釈放されたデスは、復讐を誓う。若い女性ミドの助けを借り捜索を続けるデスの前に、5日間で監禁の理由を突きとめれば命をくれてやるという“死のゲーム”を提案する謎の男ウジンが現れる。

様々な策略が巧妙に織り込まれた本作を監督したのは、『JSA』のパク・チャヌク。授業料や実習の費用がすべて国家財政で賄われる映画学校“韓国アカデミー”出身だ。98年に金大中大統領が発表した、文化全般を育成する経済産業政策“BUY KOREA”の恩恵を受けた若きクリエイターたちが、着実にヒット作を産み出しているのだ。

しかし、面白いことに原作コミック「オールド・ボーイ」は、実は日本製。96年から98年にかけて『漫画アクション』に連載された土屋ガロン作の同名作品で、アニメに造詣が深かった同じく韓国アカデミー出身のポン・ジュノ監督(代表作『殺人の追憶』)が、パク・チャヌク監督に紹介したのが映画化のきっかけ。この原作をさらに設定・結末ともに練り込んだエロスの薫り漂う映画版は、より観るものを謎解きの迷宮に誘い込む(かなり苦い後味の残る作品とだけは断言しとく)。

この完成度の高さに目をつけていたのは米ユニバーサル。カンヌ受賞前からハリウッドでのリメイク権を獲得し、受賞後は「われわれの判断力を誇りに思う」と鼻高々。主演俳優候補としてはジョニー・デップやブラッド・ピットなど、個性派路線の俳優人で検討中だ。

日本を源流にした韓国発の傑作がハリウッドで蕾となった。これを機に、日本のコミック市場も活性化する!?

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