辞典界の巨人、10年ぶりの改訂で…

『広辞苑』のすごさについて調べてみた

2007.11.29 THU

辞典の代名詞、『広辞苑』が約10年ぶりに改訂され、来年1月に発行される。今回発行される第6版では、「メタボリック症候群」「イケ面」「ニート」といった新語や地方語など1万語が新たに加わり、総項目は24万語にもなるそうだ。そんな、ありとあらゆる言葉を収めた広辞苑のすごさを探るべく、編集部に話を伺ってみた。

「広辞苑がまず大事にしているのは、言葉の本来の意味を確認したうえで、簡潔かつ的確な言葉の解説をすることです。そしてそのうえで、新しい言葉を追加していくのが役割だと考えています。選定基準は、対象の言葉や用法がどれだけ社会に定着しているか、あるいは定着する方向にあるかどうかです」(岩波書店『広辞苑』編集部・上野さん)

そうやって追加された1万語もの解説は、誰が書いているのだろう? もしかして『広辞苑』専属の執筆者がいたりするの?

「執筆は国語、経済、物理、コンピュータなど分野ごとに、それぞれの専門家の方にお願いしており、大学の先生、企業の研究者、ジャーナリストなど様々な人がかかわっています。第6版を出版するにあたっては、計160人以上の専門家に数年にわたる作業をお願いしました」(同)

そこまでしているからこそ、広辞苑はこんなにも信頼されているのね。では改訂するにあたって苦労したことは?

「改訂のたびにページ数が確実に増えるのですが、本の厚さは変えられないのです。というのも、本を作る機械が“厚さ8cm”以上のものを作れないんですね。なので紙を薄くするしかない。しかも破れにくく、裏写りが起こらないようにしなければならない。何度もテストを繰り返し、毎回特注で作るのが大変ですね」(同)

100人を超える専門家がかかわり、10年もの製作期間を要し、最新の印刷技術を駆使していて、一番分厚くてページ数が多い。なんか、ますます広辞苑の“重み”を感じる話ですね。


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