秋葉原文化考

第11回 秋葉原ならではのアイドル事情って?

2009.06.04 THU

秋葉原文化考


星野さんがプロデュースする(地下)アイドルグループ「B.L.T.アイドルカレッジ」。「現在、秋葉原のアソビットシティを拠点に活動しています」(星野さん)とのこと

秋葉原を拠点とした“地下アイドル”ってナニ?



たまに耳にする地下アイドルという言葉。

これも秋葉原を中心とした文化のようですが、そもそも地下アイドルってどんな存在なのでしょうか? 自身もアイドルグループB.L.T.アイドルカレッジをプロデュースし、地下アイドル事情に詳しい星野穣治さんに聞きました。

「地下アイドルというのは、簡単にいえばインディーズのアイドルです。CDなども一般の流通に乗ることは少なく、イベントやライブでの手売りが多いですね。歌や踊りのパフォーマンスのレベルにもバラつきがあることが特徴です」

イベントを行う際に、あまりお金がかからない地下のライブハウスで行われることが多いので、いつごろからか地下アイドルと呼ばれるようになったのだとか。それにしても、ファンは地下アイドルのどこに魅力を感じているんですか?

「地下アイドルの魅力は何より距離感の近さ身近さです。テレビに出ているようなアイドルは、手の届かないところにいるように感じてしまいます。しかし地下アイドルの場合、ライブステージからファンまでの距離が最短で1mぐらいで、ファンが手を伸ばせば触れられるほど近い。友達のように会話もできたりするので、ファンはアイドルをとても身近な存在に感じるのです。地下アイドルのパフォーマンスを学園祭並みとバカにする人もいますが、むしろそれは彼女たちの身近さを表す褒め言葉ですね」

ファンが、「このか弱いアイドルを、自分が応援してあげている俺がこの子を支えてあげているんだ」と強く思えることも地下アイドルの魅力なのだとか。応援しているファンの総数が少なければ少ないほど、アイドルからは自分の顔や名前を覚えてもらいやすく、人によっては「人気のないアイドルほど魅力的」だと感じるようになるのだという。う~ん、独特のファン心理なのですね。

ところで、地下アイドルにとって、秋葉原とはどのような場所なのでしょうか?

「秋葉原では、ライブよりもCDやDVDなどの発売イベントが行われることが多いですね。やはり人やメディアが集まりやすく、販売数が伸びるからでしょう。それに秋葉原には、ほかの街にはない仲間意識というか、おたくがノビノビできる雰囲気があります。アイドルおたくにとっても集まりやすい、いい街ですね」

オタクが集まっていて、売る側はビジネスがしやすく、街を訪れる客も街と一体感を感じられることが、秋葉原がおたくの聖地と称されるゆえんなのかもしれませんね。
AKB48公演の様子。最も近いところで、客席とは1~2mしか離れていません。本文中ではあまり触れることができませんでしたが、ステージのクオリティもすごく高いんですよ!

地下アイドル界に革命を起こした!?「AKB48」のすごさとは!



秋葉原でアイドルといえば思い浮かぶAKB48。

なんでも、地下アイドルファンの間では「地下アイドル界に革命を起こした」ともいわれているのだそう。「毎日会えるアイドル」を売りにしているそうなのですが、いったい、何がどうすごいのでしょうか? アイドル業界関係者に伺ってみたところ。

「AKB48は、それまでの地下アイドルとは違って、歌や踊りのレッスンもきちんとして、楽曲やステージにもお金をかけています。一般的な地下アイドルと比べると、レベルが段違いに高いんですよ」(地下アイドル事情通)

ん~、これはやはり気になります。というわけで、そのレベルの高さをこの目で確かめるべく、実際にAKB48のステージを観に行ってみました!

AKB48劇場のあるドン・キホーテ秋葉原8Fへ向かうと、おお、平日のステージだというのに、チケット受け取り場の前には長蛇の列が。250人が入るという会場が満席になり、後ろには立ち見のお客さんが並んでいます。会場は思ったよりも小さく、公民館というか、広めの教室くらいの大きさです。しかしその分客席とステージが近く、東京ドームや武道館のライブなら、すべての席がアリーナ席やSS席レベルの近さです。

ステージが始まると、客席からは「○○ちゃーん!」「好きだーっ」と絶叫が飛び交い、曲がかかると手拍子、合いの手が入り、振り付けに合わせてお客さんも手を動かしたり、ステージに向かって手を差し伸べるケチャという動きをしたりしています。

ステージ上でハンカチを回す振り付けがある曲では、お客さんもアイドルと同じハンカチを振り回していたりと、会場全体にすごい一体感を感じ、熱狂的なファンたちと、アイドルが一緒にステージを作り上げているような印象を受けます。アイドルのステージを観るのは初めての筆者ですが、これは興奮してしまいました。

「やっぱり魅力はステージとの近さ。メンバーと目が合ったりするとうれしい。応援をしたりMCに合いの手を入れたり、一緒にステージを作っている感覚がある。ステージとの距離の近さと興奮度は比例しますね」(ステージを観に来ていたサイトウさん・40歳)

舞台設備や照明、音響はどれも華やかで、歌や踊りもしっかりしてレベルが高い。確かにこれは、学園祭並みと揶揄されることもあるという地下アイドルとは、また違った存在のようです。メジャーアイドルのライブを、地下アイドル並みの距離感の近さで楽しめる、アイドルライブの魅力のいいとこ取りをしているのがAKB48の魅力のよう。

これも、ここ秋葉原ならではの、ひとつのアイドルの形なのかもしれませんね。 地下アイドルの魅力はその距離感の近さ!
アイドルとまるで友達のような距離まで近づけるというのは、
普通のアイドルにはない魅力ですよね。

そしてその地下アイドル界に、
クオリティの高さで革命を起こしたAKB48。
彼女らのステージは、秋葉原ではほぼ毎日観ることができますよ!
(チケット購入は予約抽選制ですが)

皆さんにもお気に入りの地下アイドルなんていらっしゃったら、
こっそり教えてくださいね!

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さて、アキバ住人やそうでない方からも
ご好評をいただいておりましたこの連載も
ついに次回で最終回を迎えます。

そこで、次なる新テーマ
「テレビゲーム」に関するギモンや不思議もあわせて大募集しています!

「昔遊んだあのゲームってどうやって作られたの?」
「100年後のゲーム機はいったいどうなっている?」
などなど、「テレビゲーム」にまつわるギモン・フシギなど、
どしどしお便りください!

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