やっぱり☆ネコが好き!

第8回 “猫の集会”ってホントにあるの?

2009.10.08 THU

やっぱり☆ネコが好き!

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わたしも猫大好きです!!

二年ほど前からよくなついていた地域猫の一匹を
かわいがっていましたが、最近見かけなくなりました。
仕事と家の往復という平凡な毎日に癒しをくれる猫だったので
かなり探しましたが、見つかりませんでした。

猫ってツンデレだけど寂しがりなところが
たまらなくかわいいですよね。
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投稿者:かゆゆさん(愛知県/25歳/女性)

投稿、ありがとうございます!

一人暮らしの人や、マンション住まいの人のなかには、
なかなか猫が飼えなくて、寂しい思いをしている方も多いですよね。
そんな方々にとって、毎日見かける顔なじみの地域猫は、
大切なお友達なのかもしれませんね。

でも、よく考えたら、そうしたご近所の顔なじみの猫って、
いつも同じ場所にいると思いません?
アレってなんでなのか、ちょっと不思議です。

というわけで今回は、猫と溜まり場の関係について調べてみました!
写真提供/和泉兼定 いつもわがもの顔で所定の位置に陣取っているノラ猫、どこの街にもいますよね? そんな猫たちにとって、毎日通りを行ったり来たりしている人間は、どんなふうに映っているんでしょうね~??

ノラ猫がいつも同じ場所にいるのはなんで?



朝出勤するとき、夜帰宅するとき、いつも必ず隣のアパートの塀の上に座っている三毛猫(通称:ミケ子)がいます。

かれこれ3年以上、毎日朝に夕に顔を合わせるので、今では猫の方も私を認識しているのか、すれ違うたびに「にゃあ」と挨拶をしてくれます。猫好きの皆さんのなかにも、こんなふうにご近所の猫と顔見知りになっている方が多いのではないでしょうか?

でもなんで猫って、いっつも同じ場所にいるんでしょう? たまには遠出してみたり、気分を変えて違う場所に座ってみたりしたくないのかしら? というわけで、猫の代弁者、伊豆高原ねこの博物館館長の今泉忠明さんに聞いてみました!

「猫にはハンティングエリアと呼ばれる、ある種の縄張り的なものがあって、そのエリア内で食べ物を探したり、昼寝をしたりと生活全般の行為をしています。ただ、交尾期だけはオスは行動範囲を広げ、自分のエリアの外に出てメスを探し回ります。春先や秋に猫のケンカが多い(猫のけたたましい鳴き声がする)のは、オスが縄張りの外に出て、ほかのオスの領域に入ったりすることで衝突が起こるからなんです」

確かに、どんなに仲良くなった猫でも、ある一定の境界(ミケ子の場合は、アパートの塀が途切れる部分)を越えて後をついてくることはありません。猫同士、人間の目には見えない暗黙の境界線を保って生活しているんですね。

でも、もしそのハンティングエリア内で食べ物が確保できなくなったら、猫もお引っ越しをするんでしょうか?

「猫は、一度決めた縄張りをちょっとやそっとで変えることはありません。もし現状の縄張り内で食べ物がとれなくなった場合は、今ある縄張りの範囲を徐々に広げて、なんとか食べ物を確保できるように努力します。つまり食べ物の量によって、猫の縄張りは広くなったり、狭くなったりしているということです。ネコ科の動物は基本的に単独行動ですから、気安く縄張りを変えるということは、非常に危険なことなんです」

よく犬は人になついて、猫は場所になつくといわれますが、それは猫が面倒くさがりなわけではなくて、「できるだけ安全に暮らすために確固たる縄張りを持つ」という、猫ならではのサバイバル術なんでしょうね。

でも、一生ず~っと一定の範囲内だけで暮らすなんて、つまらなくないのかなあ。友達もできなそうだし。でも、猫同士の友達ができにくいからこそ、毎日顔を合わせる人間と仲良しになれるのかもしれませんね。

そう思うと、なんだかミケ子にもっと声をかけてあげたくなってしまうのは、私だけ!?
写真提供/和泉兼定 都内某所の昼下がりに行われていた猫の集会。目撃した和泉氏によると、ビミョーな距離感を保って溜まっている様子は、「公園でおばあちゃんたちがまったり井戸端会議をしているような感じ」だったそう…。確かに独特のユル~い感じが出てます…。

俗にいう「猫の集会」って何のためにやってるの?



「満月の夜になると、家の猫が決まっていそいそと出かけていく。夜の駐車場で、10匹以上の猫が集結して座っている」

こんな「猫の集会」にまつわる話、皆さんも聞いたことありませんか? 実際に私の家で飼っている猫も、夕方5時くらいになると、シャキっと起きて、きっちり2時間ほどお出かけして帰ってきます。

これってやっぱり「猫の集会」のためなんでしょうか? とはいえ、実際に集会の現場を目撃したわけではないので真偽のほどはわかりません。そこで今回は、10年以上にわたって東京の猫を撮り続けてきた、アマチュア猫カメラマンの和泉兼定さんに「猫の集会」の実態を聞いてみました!

「猫の集会を見かけるのは、人通りが少ない駐車場や空き地です。猫の集会は夜に行われるといわれますが、実は昼間でも集会は開かれているんです。天気のいい午後なんかは、10匹以上の猫が集まっていることもありますよ。積極的に触れ合ったり、ケンカをしたりということはなく、ただ同じ場所と時間を共有しているような感じですね」(和泉兼定さん)

「集会」っていうからには、いつも同じメンバーが集まっているんですか?

「ほぼ同じメンバーです。1つの集会所から路地を1本隔てた空地には、別のグループの集会所があったりするのですが、メンバーが入り交じることはほぼありません。個々の縄張りのほかに、グループ同士の大きな縄張りみたいなものがあるのかもしれません」

なるほど~。確かに「猫の集会」と呼べるものは存在していたんですね! でも1匹1匹が縄張りを持つといわれる猫が、わざわざ縄張りを越えて「集会」を開くなんて、なんだか妙な気がしませんか? いったい何のために集まっているんでしょう? 本連載のご意見番、伊豆高原ねこの博物館館長の今泉忠明さんに聞いてみました!

「猫の縄張りには、ところどころ近隣の猫とかぶっている範囲があるのですが、数匹の猫同士の縄張りが重なり合っている場所で、集会が開かれていると考えられています。それは縄張り抗争というような攻撃的な目的のものではなくて、同じ地域に住んでいるメンバーが定期的に顔見せをすることによって、新顔の猫をチェックしたり、発情期のメスを探したりして、なるべく平和に縄張り内での生活を送れるよう、ある種のコミュニケーションをとっていると考えられています」(伊豆高原ねこの博物館館長/今泉忠明さん)

確かに近隣の猫の様子を定期的にうかがっておいた方が、無駄なケンカにならずにすみそうですものね。猫って意外とご近所付き合いがうまいのかも!?

「マングースなど、ネコ科の親戚のもっと原始的な動物は、縄張りに侵入してきた相手をすぐにかみ殺してしまいます。そういう意味では、猫は他者とコミュニケーションをとることで、自分の身の安全を守るという能力を発達させた社会的な動物といえますね」(今泉さん)

謎に満ちた猫の集会も、猫たちが平和に暮らしていくために生み出した習慣なのかもしれませんね。

でも、争いになる前に相手のことをよく知って、平穏に暮らしていこうとするその姿勢、私たち人間も学ぶところがあるような気がしませんか? ずっと不思議に思っていた「猫の集会」。
やっぱり本当に存在していたということで、かなり興奮しました!

しかも、ただ単に集まってダベっているわけではなくて、
日々の暮らしを平和に保つための習慣かもしれないなんて。

毎日決まった時刻に出かけていくウチの猫も、
いろいろご近所付き合いに骨を折っていたかと思うと、
「あんたもけっこう大変なんだね~」と
労をねぎらってあげたくなりました。

猫ちゃんを飼っている皆さん、
これからは、集会に足しげく出かける猫ちゃんのこと、
快く見送ってあげてくださいね!

ウチの猫はこんな所で集会をしている! という
目撃談をお持ちのみなさま、ぜひ投稿よろしくお願いいたします!

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