ネット上の人だかりが見える!

すべてのサイトをソーシャル化する「Cheerz」とは?

2011.09.21 WED


ソーシャルサービスというと、おなじみのmixiや流行のTwitter、Facebookなどを思い浮かべる人が多いだろう。これらのサービスは、基本的にはそれぞれのウェブサイトを訪れてログインし、自分専用のページを中心に利用するもの。多くのサービスがそういうカタチになっているのは、友人や知人と交流するためには、特定の「場」が決まっている方がコミュニケーションしやすいからだ。

ところが最近、特定の場を必要としない「ソーシャル・レイヤーサービス」という新しいタイプのサービスが登場し話題になっている。それが「Cheerz(チアーズ)」だ。「Cheerzは、ネット上で見知らぬ人同士でも気軽に交流できるようになっています」と語るのは、Cheerzを運営するKLabの荒木康介さん。

Cheerzに登録しブラウザにアドオンをインストールすると、ブラウザの下の部分にアイコンが顔になった棒人間のようなアバターが現れる。Cheerz上では、このアバターが僕らの分身となって、他のユーザーとチャットしたり、ブログにコメントしたりといったことができるのだ。

たとえばグーグルやヤフーなど利用者が多いサイトを訪れると、他のユーザーのアバターがたくさん表示される。これは、いままさに同じタイミングで、そのページを見ているユーザーたち。いわば、現実のカフェやショップなどで、偶然居合わせたお隣さんみたいなもの。

「人は文字だけよりも、人の形をしている方が感情移入しやすいものです。同じページを見ている他人の存在を、アバターを表示することで明確にし、コミュニケーションしやすくしたんです」(荒木さん)

現実の世界で街を歩いていて、話題のスポットやイベントがあると、たとえばそこにできた人だかりを見るだけで、その場が盛り上がっていることがわかる。ネット上では、SNSで誰かがリンクを張ったり、ソーシャルブックマークで話題になったりすることで、盛り上がりを知ることはできても、現実世界のように“見ただけ”で、その場の盛り上がりがわかることは難しかった。でも、Cheerzなら、たくさんのアバターがいることで、視覚的に盛り上がりを知ることができるというわけ。

荒木さんによると、今後は友人同士で見ているウェブページをリアルタイムで共有し、一緒にネットサーフィンができるようにしたいという。「オンラインショップを一緒に見て、ネット上でウィンドウショッピングみたいなことができたら楽しいですね」。さらには「もっと多くのユーザーに使ってもらうために、アバター用のアイテム等を販売する予定です。また、ネット上に特設ページを用意し、そこに同時に多くの人を集めるイベントも開きたい」とのこと。

これまでソーシャルサービスというと、特定のサイトの中で活動するものというイメージがあった。だけどCheerzは、アドオンを利用することでサイトから飛び出し、すべてのウェブサイト上でCheerzを介したコミュニケーションを実現するもの。こんなふうに、閉じてわかりにくいネットから、開かれていてわかりやすいネットを実現する「ソーシャル・レイヤーサービス」が、これから増えていくかもしれない。
(青山祐輔)

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