専門家によって言うことバラバラだけど…

地震はどうやって予知している?

2012.02.16 THU


玉を口にくわえる竜と、下で口をあけて待ち構えるカエル。これなんだと思います? 中国で西暦132年ごろに発明された世界最古といわれる地震計「地動儀」です。地震が起きると揺れで竜の玉がカエルの口に入り、どの玉が落ちたかで震源の方角が見定められるというもの。太古の昔から人々の関心事であった「地震」。観測の進歩もこれらの積み重ねのおかげなんですね
写真提供/Science & Society Picture Library/アフロ
3・11から間もなく1年。東日本大震災では失敗した「地震予知」をなんとか実現すべく、大学やNPO法人など様々な機関が独自の研究を実施している。

例えば、北海道大学の森谷武男博士は、電波異常を地震と関連づける研究を展開。ほかにも、大気中のイオン濃度に着目して研究を行う「大気イオン地震予測研究会e-PISCO」など、あの手この手で「予知」に取り組む研究者・研究機関は枚挙に暇がない。ただ、そこで気になるのはやはり信頼性。ネットなどで怪しげな情報が飛び交うことも多い地震予知の情報は、何を信じれば良いのだろうか?

「地震の発生を事前に知ることができる可能性があるのは、観測体制が整っている東海地震のみになります」(気象庁・山本剛靖さん)

東海地震は、どうやって予知しようとしているの?

「地震発生の原因となる、2つの海底プレートのズレで生じる“前兆すべり”を察知する方法です。静岡県、愛知県、長野県の地下100~800mに、『ひずみ計』と呼ばれる計測器を27個置き、岩盤のひずみに変化がないか気象庁が24時間態勢で観測しています。東海地震に関連する変化が起こった場合には、警戒度に合わせて情報をお伝えします」(同)

観測体制が整っているとはいえ、現在はまだ100%予知できるわけではないそう。では、今後研究が進めば、大地震を100%予知することは可能になるのか?

「文部科学省が行っている地震予知観測研究計画の中で、地震の発生原因の解明が進めば、将来、地震予知が可能になるかもしれません。それまでは、大規模な地震というのは突発的に起こるものという認識を持って、予知だけを頼りにせず、常日頃から有事に備える心構えが重要だといえますね」(同)

いつ起こるか分からない大地震。予知の研究には期待したいところだが、普段から防災の準備を怠らないことが、やはり必要不可欠だといえそうだ。
(冨手公嘉/verb)


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