革新的シェーバー活用術

第3回 “冷える”シェーバー開発秘話

2013.08.14 WED

革新的シェーバー活用術


冷却テクノロジーの名称は、「サーモ エレクトリック クーラー(TEC)」。スイッチを入れると約5秒で冷却が始まり、最大20℃まで低下。これにより、肌の温度は約4℃も低くなる。ためられた熱はシェービング後に周囲へと放散される

肌が弱い人が満足できるシェーバーを作りたい!



「クールテックは、ヒゲを剃りながら肌を冷やすことができる、世界で初めて※2のシェーバーなんです」と教えてくれたのは、日本での販売戦略を担当する、P&G マーケティング本部の松井聡子さん。なるほど、今年の夏は暑いですからね~。

「いえ、涼しさを求めるわけではありません(笑)。肌に優しいシェーバーを追求して、“冷やす”という結論にたどり着いたんです。お客様に対して一般的なシェーバーに対しての調査をしたところ、深剃りに対してはお客様の満足度は高いのですが、一方で、肌が弱い方はシェービング後に肌のヒリツキや痛みが出てしまうという側面がありました。この不満を解消するために開発が始まったのが、クールテックです」

実際、同社のアンケートでは肌への優しさという点においては、40%が現状のシェーバーに満足していないという結果も。たしかに、ヒゲが濃い人のために深剃りシェーバーがあるのなら、肌が弱い人のためのシェーバーがあってしかるべきだ。でも、今でも肌に優しいことを謳っているシェーバーはありますよね?

「現状は、少ないストロークでも十分に剃れるようにしています。わかりやすくいうと、肌と刃が長時間接触しないようにして、肌にムダな負担をかけない工夫ですね。例えば、ヘッドを動かして肌とシェーバーの過度な密着を避けたり、人工知能がヒゲの濃さを感知して モーターの強弱を自動調整したりしています。肌が弱くなければ、これで十分なのですが、肌が弱い人には更なる進化が必要でした」
充電しながら、洗浄・潤滑化までを行い、最適な衛生状態とシャープな切れ味が長持ちするアルコール洗浄・充電システムのほか、防水設計&まるごと水洗いでき、シャワー中でも安全に使える
実際、肌が弱い人の悩みを調査したところ、剃った後のヒリツキや赤みが多く聞かれたという。そこで、ケガをしたときのケアなどに使われるアイシングを応用すれば、ヒリツキや赤みが抑えられるのでは?といった仮説が立てられた。

「欧米には、ヒゲを剃った後のケアで冷たいタオルなどで肌を冷やすことは珍しくないんです。その効果を確かめるために、皮膚の専門家であるドイツ・ベルリン大学の教授と臨床試験を実施。肌の角質層上で刃と肌の摩擦によって起きる肌のヒリツキは、肌を冷やすことが効果的だということが実証されました」

そこで、「クールテック」の登場となるわけだが、そもそも、どうしてヘッド部分が冷たくなるのだろう?

「冷たくなっているのは、ヘッド中央部にあるアルミの冷却プレート“クーリングバー”です。これは、本体内部で熱を蓄積する“ヒートシンク”につながっています。簡単に説明すると、クーリングバーのあるヘッド部分で発生した熱がヒートシンクに移動します。これにより、シェーバーのヘッド部分の表面が冷たくなるんです」

この仕組みは、2種類の金属の接合部に電流を流すと、片方の金属からもう片方へ熱が移動するという「ペルチェ素子」を応用したもので、冷蔵庫が冷える原理と同じなのだとか。こんなに小さなシェーバーにあんなに大きな冷蔵庫の仕組みが詰め込まれているとは驚きだ。

「最初は、ジェルを出しながら冷やす、ファンを付けて冷やすなどの意見もあったのですが、ブラウンのシェーバーが持つデザインを崩さずに実現できるのは、クーリングバーだけでした。シェーバーのデザインは、プロダクトとしての美しさはもちろんのこと、握りやすさや持ったときの手首の角度、肌にあたるヘッドの面積など、ヒゲをしっかりと剃るために綿密な計算がされたもの。まさに機能美なんです。そこを崩さずに、冷却機能を入れるのは、至難の業でしたね」

実際に使ったユーザーからは、「予想以上に冷たくなって気持ちいい」「ほかのシェーバーとは比べられない唯一の存在」といった意見が寄せられているという。電気シェーバーの歴史において、冷やしながら剃れる「クールテック」の登場はまさに革新的。従来のシェーバーで、肌のヒリつきを感じているのなら、一度試してみてはいかがだろう?

※1大手家電量販店の店頭販売員81人への任意のアンケート調査結果で42人が最も革新的なシェーバーとしてクールテックを選択(2013年6~7月)P&G調べ

※2冷却テクノロ ジー搭載シェーバー/2013年4月1日発売 皆さんの投稿を募集中!

右下の投稿ボタンから投稿してください。

取材協力・関連リンク

ブレイクフォト