水・汗・精液が原因になることも…?

知られざる謎のアレルギーにご用心

2013.09.27 FRI


清益先生によれば、アレルギーの確実な診断方法は、原因と疑われる物質を使って行う「負荷試験」。ただし、診断の過程で症状を引き起こすので注意が必要だ 写真提供/PIXTA
今年5月、日本アレルギー学会が実施した全国調査で、「甘味料」を原因とするアレルギーが30例あまり報告されたことが話題になった。エリスリトール、キシリトール、ステビアと、低カロリー志向を受けて砂糖の代わりに使用されている甘味料が原因となっており、気づきにくいアレルギーとして注意が喚起されている。

実はこのような意外と知られないアレルゲン(アレルギーの原因物質)は、日常生活のいたるところにあるもの。アレルギーが疑われる症状が出たときのため、原因となる意外なものについて知っておきたい。生活総合情報サイト・All About 「アレルギー・子どもの病気」ガイドで、アレルギー専門医の清益功浩先生に聞いてみた。

「細菌の増殖を抑えて食品を保存する添加物=保存剤(抗菌剤)も、ぜんそくやアトピー性皮膚炎を誘発するといわれています。保存剤である『安息香酸ナトリウム』などは、醤油や清涼飲料水にも含まれているケースがあるので注意しましょう。またワインやビールなどに含まれる抗酸化剤(亜硫酸塩)もぜんそくやじんましんの原因になることがあり、ジャムやバター、キャンディーなどに使われる黄色の色素『タートラジン』、また『青色一号』などの着色剤を原因とするぜんそくも数多く報告されています」

なるほど。普段から食べている食品にも、アレルギーを引き起こしうる成分が含まれているということか。さらに調査を進めてみると、「水アレルギー」というものがあり、ドライフードや野菜ジュース、全乳(しぼったままで脂肪を取りきらない牛乳)などしか口にできない生活を送っている方もいるとのこと…。人体の約60%は水といわれるけれど、これってホント?

「水アレルギーは2011年までに世界で100例ほど報告されています。水と接触すると10~20分で強いじんましんの症状が出るのですが、原因は不明です。治療方法は抗ヒスタミン薬か紫外線療法があるものの、必ずしも効果があるわけではありません。また、日常生活にかかわるアレルギーで特異なものといえば、イギリスの報告で約10%の女性にあるとされている “精液アレルギー”。性行為後、ときには全身のアレルギー症状を起こすことがあります。予防は基本的に、性行為をしないか、コンドームを使用するしかありません」

性行為にもアレルギーのおそれがあるとは…。ちなみに、デートの前に湿疹が出たり、目が腫れてしまう“恋愛アレルギー”もあると聞いたのですが、こちらはどうでしょう?

「アレルギーは体が無毒なものを異物と認識し、体内から排除しようとする反応なので、厳密にいえばそれは“アレルギー”ではないかもしれません。ただ、“汗アレルギー”である可能性は否定できません。つまり、恋愛感情の高ぶりで交感神経が刺激され、発汗することが原因になっているかもしれない。これについては、診断が難しいですね」

身近に潜む、アレルギーの原因。じんましん、ぜんそく、血圧低下など、アレルギーが疑われる症状が出たときに正しい診断を受けられるよう、口にしたものや日々の生活をできるだけ覚えておきたいところだ。
(橋川良寛/blueprint)

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