「ランチタイムにつながらない!」という悲鳴が続々

「格安スマホ」の意外な落とし穴

2015.07.09 THU


ビジネスパーソンにとって、ランチ後のひとときはスマホをチェックする“ゴールデンタイム”。このタイミングに繋がりにくいようでは、何のためのスマホだか…。 iangtao / PIXTA(ピクスタ)
スマホの月額利用料が大幅に安くなる――そんな話が浸透し、「格安スマホ」に乗り換える人が増えてきた。提供各社が広告展開を開始するなど力を入れていることもあり、家電量販店の「格安スマホ」のコーナーには、結構な人だかりができている。

しかし、これまで大手キャリアのスマホを使ってきた人は、乗り換え前によく検討することをお勧めしたい。「格安スマホ」=「従来と同じサービスを格安で使えるもの」と勘違いしている人をたまに見かけるが、「格安」には「格安」なりの理由があることを理解しておかないと、「こんなはずじゃなかった…」と後悔することになりかねないからだ。それをよく表しているのが、以下のランキングだ。

【格安スマホに感じる不満TOP5】 
(複数回答/協力:ファストアスク)
1位 データ通信のスピードが遅い(36.8%)
2位 期待したほど通信料が安くはない(34.5%)
3位 端末のスペックが低い(24.1%)
4位 高速通信が可能でもデータ容量が限られているなど制約が多い(21.8%)
5位 プランの選び方が難しい(19.5%)
※全8項目のうち上位5位までを抜粋

こちらは、スマホ情報サイト「R25スマホ情報局」が今年6月、格安スマホを使っている20~30代の男女144人(男性78人、女性66人)にアンケート調査した結果である。

ランキングに並んだ項目の大半は、スマホ事情に詳しい人からすれば、「格安スマホとは、元々そういうもの」という感覚だろう。特に、1位・4位にあがった「通信速度の制約」や、3位「端末スペックの低さ」…などは、格安スマホが「格安」たるゆえんと言っても良い。これが不満なら、そもそも格安スマホなど選ばないほうが無難だろう。

とりわけ、使い勝手の面で意識したほうが良いのは、やはり「通信速度」の問題だ。MMD研究所が実施した「2015年4月格安スマホ通信速度調査」によると、大手キャリア3社の平均ダウンロードスピードが19.0Mbps~30.0Mbpsだったのに対し、格安スマホ事業者の平均は1.5Mbps~10.0Mbpsと、最大で約20倍もの差がある。通信速度は、キャリアや使用環境によっても変化するので、この数字はあくまで「一例」でしかないが、ひとつの参考にはなるだろう。

特に注目したいのは、利用者が集中する昼時(12~13時)の通信速度は、ほぼすべての格安スマホで0.5 Mbps~0.9Mbpsに落ち込んでいること。この時間帯にネットを使おうとすれば、かなりストレスを感じる状態…といっても過言ではない。ビジネスパーソンの貴重な自由時間であるランチタイムにネットが大渋滞するようでは、せっかくのスマホも宝の持ち腐れになってしまう。

ただ、そんな中でも、比較的良好な通信速度を維持しているのが「UQ mobile(9.2mbps)」と「b-mobile(3.3mbps)だ(※いずれも12~13時の速度)。

特に、「UQ mobile」は全日平均でも9.8 mbpsと他社(1.5~7.1mbps)より速く、昼帯に通信速度が(ほぼ)落ち込まない唯一の存在となっている。大手キャリアの水準には及ばずとも、これくらいなら「アリ」という範囲だろう。

もちろん、「通信速度より、とにかく安さ優先!」というユーザーなら、業界最安値を謳う「DMMmobile」のような選択もアリだが、できれば「わかった上」で、選びたいところ。

ともあれ、「格安スマホ」と一口にいっても、料金もサービスレベルも、各社のバラツキは大きいのが現状だ。これから格安スマホへの乗り換えを検討している人は、くれぐれもそのあたりを慎重に調べてから選ぶことをお勧めしたい。
(井上陽司)

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