オフィスからパソコンが消える?

次世代オフィスのキーワード「シンクライアント」とは

2007.04.26 THU



イラスト:Saku@アドマンガ
ここ十数年ですっかりオフィスの顔になった“パソコン”が、だんだん姿を消しつつあるって知ってました? インターネットと共に、いまや生活に欠かせない存在にまで成長したパソコンだが、その反面、あまりに万能すぎる機能が、企業にとって重大なリスクになっていることが問題視されているのだ。

それが最もわかりやすい形で表面化したのが、記憶に新しい「Winny関連ウイルス」による情報漏洩事件の数々。システム担当者が自社ネットワークを厳重に管理していても、社内にセキュリティ意識の低いユーザーが一人いるだけで、脆くも機密が漏洩してしまう。パソコンの自由度の高さがアダとなった典型的な事例といえる。

そこで、パソコンに代わる業務用端末として注目されているのが、「シンクライアント」と呼ばれる超シンプルな端末だ。本体には、ネットワークに接続できるだけの最小限の機能しか搭載されていないのが特徴。アプリケーションの動作やファイルの保存などのあらゆる処理は、すべてネットワークでつながったサーバー側で一極集中して行うため、クライアントごとに個別のセキュリティ管理をする必要がないし、ヒューマンエラーも防げるというわけ。つまり、企業の内外から迫りくる様々な障害に対して、「クライアント(ユーザー)にデータを持たせない」ことで対処するという考え方なのだ。

こうしたコンセプトの端末は、実は1996年にオラクル社が提唱した「ネットワークコンピュータ」が元祖。だが、当時はネットワーク回線が貧弱で、実用に耐えうるアプリケーションも存在しなかったために、絵に描いた餅と批判されていた。それが長い雌伏の時を超えて、ついに現実の方が追いついてきたというわけ。

ちなみに「シン」は薄いという意味。反対語としては、機能豊富さを意味する「ファットクライアント」が使われることが多い。あと「新クライアント」と間違えやすいから要注意です(笑)。


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