ブログの前にテキストサイトあり!

「ReadMe!」終了で振り返る日本のWEB日記文化とは?

2007.12.21 FRI


トップページには「ランキング集計を休止します」の文字。WEB日記文化を支え続けた「リドミ」には、感謝の声も多数寄せられている
去る10月28日、個人ホームページのランキングサイト「ReadMe!」(通称:リドミ)が運営を休止した。1996年から10年以上にわたって続いてきた老舗サイトということもあり、かなりの反響を呼んでいる。

ブロードバンドが普及していなかった90年代後半、個人サイトのほとんどは日記やエッセイといったテキストによるコンテンツが中心だった。その制作においては、ブログのような簡易性もなく、ページのデザインから容量の管理まで、それなりの労力が必要とされていた。裏を返せば「そこまでしても表現したいことがある」人たちがサイトを運営していたのだ。彼らのこだわりが反映した「WEB日記」は高い中毒性を持ち、インターネット黎明期の一大エンターテイメントとなっていた。

そうした「テキストサイト文化」を支えたのが、「ReadMe!」だった。アクセスランキングに加えて登録サイトの新着記事情報を掲載することで、サイト運営者と読者を集めることに成功。サイト運営者にはやりがいを、読者にはランキングから好みに合ったサイトを発掘する喜びを提供していたのだ。

99年の開設から現在にいたるまで、モットーである「毎日更新」を続け、1億ヒットを超える総アクセス数を誇るテキストサイトの老舗「ろじっくぱらだいす」のワタナベさんは、今回の運営休止についてこう語る。

「私がサイトを開設した当時、自分のサイトと他サイトを比べる方法は、「ReadMe!」によるアクセス数の大小しかありませんでした。そういった意味では、サイト同士の仲間意識を仲介し、テキストサイトという世界を構築してくれた存在だったのかなと今は思います。「ReadMe!」は我々のネット世代はみな通った道ですから、運営休止と聞いたときは、母校が取り壊されたような寂しい思いがしました」

筆者も含め、90年代後半からインターネットを楽しんだテキストサイトファンは、みな同じ気持ちのハズ。しかしながら、企業の運営するサービスにより、記事の作成はもちろん、アクセスランキング管理や新着情報の取得も簡単なブログ時代が到来したいま、「ReadMe!」はその役割を終えたのかもしれない。

ちなみに、米ブログ検索サービスTechnoratiの発表によると、2006年第4四半期に全世界のブログで最も多かったのは日本語のブログであり、その割合はなんと約37%。そのほとんどが個人の「日記」だというのだから、日本人の日記好きは大したものだ。

mixiをはじめとするSNSの登場も相まって、全盛を迎えている日本のWEB日記文化。その先駆けとなったテキストサイトは、コメントや類似記事でリンクしあうブログやSNSと比較すると、どこか内向的で独白に近いのかもしれない。コメント欄もトラックバックもなく、ただただ運営者の思いが乗せられたシンプルさは、ブログしか知らない人たちの目には新鮮に映るだろう。

文章からサイトデザインまで、運営者の個性が爆発したテキストサイトはまだまだ健在! 「ReadMe!」の過去ログからリンクをたどり、ブログの登場以前から続く手作りの温かみと、テキスト職人の気概を感じてみてはどうだろう?

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