目で見たまんまの印象に近づく!?

2008最新デジカメのキーワード“ダイナミックレンジ拡大”とは?

2008.06.13 FRI


今年春発売の『FinePix F100fd』の“ワイドダイナミックレンジ”機能を使った作例。左から100%と400%(富士フィルム比)。肌と髪、日なたと日陰のコントラストに注目 写真提供/富士フィルム
シャッターを押す指がブレても写真はブレない「手ブレ補正」に、薄暗い場所でも明るい写真が撮れる「高感度撮影」は、もはや当たり前となったコンパクトデジカメ(コンデジ)。

集合写真や風景写真の端が切れずに収まりやすくなる「広角レンズ」も珍しくなくなった上に、今やカメラが人の顔をとらえてピントをあわせ、しまいには笑顔になったら自動的にシャッターを切るという「顔認識」が、機能面での最新トレンドなわけですがさらにこの春、コンデジに「ダイナミックレンジ拡大」なる新たなキーワードが登場したのをご存じでしょうか?

「なにそれ、躍動感のあるレンジ?」というベタボケはさておき、聞き慣れない言葉「ダイナミックレンジ」とはいったい何か。それを拡大するとどうなるのか。国内で発売されるデジカメ新機種をほぼすべてテストしているという、写真家の塙真一さんにうかがいました。

「デジカメのダイナミックレンジとは、明るい部分から暗い部分までを写真に写せる範囲(レンジ)のことを指します。例えば、真夏の海辺。晴れた空や砂浜の明るさと比べると、岩場や建物の影はものすごく暗いわけですよ。その明るい部分と暗い部分の差を『輝度差』と呼ぶのですが、この海辺のように輝度差が大きい風景を写真に撮るとどうなるでしょう?」

空や砂浜の明るさにあわせて写真を撮ると日陰の部分は黒くつぶれるし、逆に日陰の暗さにあわせて写真を撮ると空や砂浜が白く消えてしまうかも。

「そうです。従来のデジカメはダイナミックレンジが狭いことから、明るい空や砂浜のディテールと、暗い岩場の影のディテールを、1枚の写真の中で描写しきれなかったわけです。これを拡大して、輝度差の両者をできる限り写真に残そうというのが『ダイナミックレンジ拡大』というわけです」

なるほど。人物と風景とか、この目ではちゃんと見えていたのに、写真に写ってないものってたくさんありますものね。

「人間の目はダイナミックレンジが広いというよりも、実は明るい部分と暗い部分を脳内で1枚の絵として合成しているので、綺麗に景色を認識できているだけなんです。ダイナミックレンジ拡大を搭載したデジカメも理屈は同じ。まず明るい部分が白く消えないように撮影して、暗い部分は黒くつぶれないように、画像処理によってディテールを補っているんです」

賢い!

今後のデジカメのトレンドとしては、ダイナミックレンジ拡大にかかわらず「目で見た印象に近い写真が撮れる。そんな機能が増えていくのでは」と塙さん。こういうテクノロジーがどんどん発達していけば、すんごい高性能な人口眼球なんてものまで開発されちゃうのかも!?

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