いったいどうしてそんなことに…

35歳の年収、10年で200万減!? ボクらの未来はどうなるの?

2010.03.04 THU



イラスト:佐藤広基
“今の35歳は10年前の35歳より年収が200万円低い”と、NHKと三菱総合研究所が発表し、話題を呼んだ。これは総務省が国民の就業状況を明らかにするために5年に一度行っている「就業構造基本調査」の結果を基に作成したデータだそうで、30~34歳男性の所得分布における最多層が97年は500~699万円だったのに対し、07年は300~399万円だったというのだ。実際にそのデータをみてみると、07年の30~34歳男性の所得分布は300~399万円をピークに、それを上回る所得階層が97年に比べて急減。逆に400万円未満が増えている。また、「就業構造基本調査」によると、これは30~34歳に限ったデータではないが、所得別の男性雇用者数が97年は500~599万円=673万人が最多なのに対し、07年は約332万人に減少。07年で一番多いのは300~399万円台(約536万人)で、200万未満の割合が1・5倍近くに増えている。

不況が続いているとはいえ、なぜこんな事態になってしまったのか? 年収の世代間格差に詳しい秋田大学の島澤諭准教授はこう分析する。

「年功序列の影響が大きいと思います。昔ながらの日本企業では、勤続年数が長い年配者ほど高賃金をもらう傾向がありますよね。しかし、企業が保有する資金が減り、人件費も削減されつつある。そんな中で、年配者が賃金を多く吸収するぶん、若い世代に回せる賃金が減っているという状況が、少なからずあるはずです。また、非正規雇用者の増加も原因だと思われます」

確かに、男性の非正規雇用者の数はこの10年で3倍近くも増加。男女合わせると約2倍も非正規雇用者が増えており、そのうち、約3人に2人の年間所得が150万円未満という厳しい状況だ。この事態を改善するのは容易ではなさそうだが、未来のR25世代の低所得化にさらなる拍車がかからぬよう対策を練り、早急に実行していく必要がありそうだ。
(遠藤麻衣/verb)


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