キャッシングの常連は要チェック!

借入限度額は年収の1/3に借金ルール改正のポイント

2010.06.03 THU



撮影 滑川 薫
今月18日、「総量規制」を柱とした改正貸金業法が完全施行される。簡単にいえば、借金をめぐるルールが変わり、借りられる金額が制限されるようになるのだ。対象となるのは、消費者金融などのノンバンクで無担保ローンやキャッシングを利用する際の借入。これまでも、各社に上限金額はあったが、今後は他社の借入も含めた「総額」が借り手の年収の3分の1までに制限される。個々の返済能力に応じた借入枠に制限することで、全国400万人以上と推計される多重債務者の増加に歯止めをかける狙いだ。だが、施行を前に、意外な落とし穴を指摘する声もある。

「実際には、総量規制によって多重債務者は一時的に急増する恐れがあります。現状、貸金業者を利用する人の5割が総量規制の上限を超える借金を抱えています。そのなかには毎月ある程度“借りる前提”で、返済しつつ生活している家庭も多い。総量規制によってまったく借りられなくなれば家計はパンクします。結果、違法な金利の闇金に走り、破産に追い込まれる人が急増するのでは、ともいわれているんです」(多重債務者問題に取り組む司法書士の阿部亮氏)

さらに日本経済全体にとってもマイナスの影響が懸念されるという。

「借入枠を規制すれば、これまで市場に流れていたお金がストップします。もちろん返済能力を超えた借入にはブレーキをかけるべきですが、経済に与える影響について十分な議論がされていないのが問題。私は9兆円が市場から消えると見込んでいます」

それだけの巨額が市場から消えれば、経済へのダメージも甚大。経済が悪化すればキャッシング利用者は増える。その際、規制のあおりを食うのは、借りられる額が少ない低所得者だ。だが、その危機感は薄い。

「現状、総量規制の認知度はあまりにも低い。18日以降、予定していた金額を突然借りられなくなり、混乱する人が現れるでしょう」

取り急ぎ、自分の借入限度枠くらいは把握しておく必要がありそうだ。
(榎並紀行/アイドマ・スタジオ)


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