身体にまつわる都市伝説

第11回 ヒゲは剃ったら濃くなるってホント?

2010.08.16 MON

身体にまつわる都市伝説


なお刺激の強さでいえば、「剃る」よりも「抜く」方が強く、一時的に毛を太くする可能性が高いので注意。また、「剃ったあとの毛は切断面が広いため、一見すると黒い面積が目立ち、濃くなったように錯覚させることもある」(森田先生)という 写真提供/PIXTA

皮膚への刺激が毛に与える影響



ビジネスマンにとってヒゲ剃りは大切な身だしなみのひとつだが、最近はヒゲもファッションとして許されるようになってきた。適度な手入れで、ヒゲのお洒落を楽しむR25世代も少なくないだろう。

かくいう筆者も、物書きという自由な身分のおかげで、基本的にヒゲについてはほったらかしで生きている。楽だから、というのが一番の理由だが、なによりも剃ったら濃くなりそうでイヤなのだ。

体毛は剃ると濃くなるというのは、おそらくは多くの人が思春期のころに刷り込まれたであろう定説だ。下手に毎朝剃る習慣をつけたら、ヒゲが濃くなって後々面倒なのではないかと思ってしまうのだが、果たして真相はどうなのだろう? 医療ジャーナリストにして医学博士の森田豊先生に聞いてみた。

「体毛は剃ると濃くなるとよくいわれますが、じつは医学的な根拠はないんです。剃れば剃るほど濃くなってしまうのであれば、今ごろ日本のビジネスマンは皆、毛むくじゃらになってしまっていますよ(笑)」

そう一笑に付す森田先生だが、ただしこれは、「濃さ」の定義にもよるという。ヒゲ剃りによって毛の量自体が増えることはあり得ないが、1本1本が太くなることは起こり得ると森田先生は解説する。 「実際にマウスを使った実験データも存在していますが、皮膚に刺激を与えることで、体毛が5~10%ほど太くなる事実はあるようですね。手足など、ケガをした部分の毛が濃くなった経験はありませんか? 理屈はそれと同じです。ただし、これは一時的なもので、それ以上刺激を与えなければやがて元の状態に戻ります」

この理屈により、ヒゲ剃りによって皮膚の表面に与えられた刺激がヒゲを太くする可能性はある、と森田先生。ヒゲが濃くなるのを避けたい人は、普段の剃り方を今一度見直してみるのもいいだろう。

肌質や口まわりの形状は人それぞれ微妙に異なっている。最近では各メーカーから、皮膚への負担を抑えるために様々な工夫を凝らした製品が多数登場しているので、もしもヒゲを剃ったあと過剰にヒリヒリするようなら、より肌に合ったカミソリを選び直すべきかもしれない。 あなたが知っている体や健康にまつわる噂や風説は? 下のボタンから投稿ください。

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