賢者のクルマネー講座

第7回 詳しく知りたい!自動車保険の「上手な」選び方とは?

2011.02.21 MON

賢者のクルマネー講座

任意保険の中にも、必ず入っておくべきものがある?



これまでの連載を読んでいただいた方なら、自動車保険に入る際には、必ず加入しなければいけない、事故の被害者への補償を行うための『自賠責保険(自動車損害賠償責任保険)』に、加入するしないを選べる「任意保険」をプラスするのが基本、ということはすでにご存じのはず(ご存じなかった方は第4回を参照して!)。

そこでポイントになるのが、任意保険の選び方。いろいろつけたほうが、より安心度が高まりそうですが…その分、月々の保険料も高くなるわけでして。入る入らないかを選べるだけに、お金と安心のバランスで悩んでしまう任意保険。選ぶ際の基準ってあるんでしょうか? ファイナンシャル・プランナーの伊藤裕さん、教えてください!
イラスト/千野エー 自動車同士の事故でたとえた場合、任意保険の種類は図のようになる。このうち、相手への補償を行う「対人賠償保険」と「対物賠償保険」は、絶対必須。自分自身や同乗者、あるいは同じクルマを利用する人への補償を行う「人身傷害保険」もたいていの場合、自動車保険の基本契約に含まれているようだ
「まず、最低限入っておくべきなのが対人賠償保険。これは、自動車事故により“他人”を負傷または死亡させ法律上の賠償責任を負った場合に、自賠責保険の補償額の限度を超えた分を補ってくれる保険です。最近では賠償額がかなり高額になるケースも増えているので、無制限で補償してくれる契約を選ぶのがおススメです」

今のお話では、他人という言葉が強調されていたような気がするんですが…。運転している人は補償されないということ?

「いいところに気が付きましたね。確かに“他人”、というのが重要なポイント。つまり対人といっても、被保険者(運転している本人やその家族など)は補償の対象外となってしまうのです。クルマ同士の事故の場合は、相手が入っている保険(対人賠償保険)から、ケガの治療費などが支払われますが、通常、過失割合(交通事故におけるお互いの過失の度合いを割合で表したもの)に応じて、支払われる金額が、減ってしまいます。実際の治療費などについて、自分の過失分を負担しなければなりません」

保険に入っているのに、自己負担が生じるなんて!

「そこで頼りになるのが人身傷害保険。これは、事故を起してしまった場合でも、その過失割合に関係なく、ご契約金額を限度に治療費や休業損害など、実際の損害額を補償してくれるんです」

選ぶことで保険料が結構変わるのが「車両保険」



「対人保険と同じくらい重要なものとしては、事故により相手の自動車や、自動車に積んでいた商品、建物にぶつかってしまった際に、その損害を補償してくれる『対物賠償保険』があります。事故の相手が高価な積荷を運んでいたトラックで、積荷に被害が出た場合や、商店に自動車を突っ込ませてしまった場合など、損害額が莫大になる可能性があることを考えると、こちらも無制限の契約を選んだ方が安心でしょう」

なるほど、任意といっても、やはり入っておいたほうが安心なものが多いんですね。
イラスト/千野エー 月々の保険料を考える上で、重要なポイントとなるのが車両保険に入るかどうか。自分のクルマを補償するものなので、マイカーに愛着のある人ほど入っておいたほうがよいだろう
「特に対人と対物に関しては、補償額が非常に高額となるケースがありますからね。その点で言うと、入る入らないを選ぶことができる中で、毎月の保険料に差が出るのは、自分のクルマに損害が出た場合に補償してくれる『車両保険』です。自動車ローンを組んでクルマを購入する人はできるだけ車両保険をつけることをお勧めします」

自動車ローンを組んだ人が入ったほうが良い? それは何故ですか??

「万一の事故でクルマが修理不能となって、例えば廃車になってしまった場合、車両保険に入っていないと、ローンだけが残ってしまうことになってしまうんですよ」

う~ん。クルマがないのに、ローンだけ払うなんて、悲惨だなー。これは気を付けないと! 一口に任意保険といっても、入るべきもの、選べるものに分けられる、ということを知ったのは大きな発見! その他、様々なオプションがあるようなので、さらにジックリと調べてみようと思いました。

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