アレルギーの不思議

第4回 花粉症の原因となる植物は何種類ある?

2011.03.28 MON

アレルギーの不思議


風にのってやってくるスギ花粉。こいつらから逃れる術はあるのか!? 画像提供:puppy / PIXTA

花粉症からは逃げられない!?



いよいよ本格的な花粉症の季節が到来。2011年春の花粉飛散量は昨年の6~10倍とも伝えられており、周囲を見ていてもつらそうな人が特に多いような。

そんな現代人の大敵・花粉症の原因となる植物は日本にどれくらいあるのでしょう?

「スギ、マツ、シラカンバなど、花粉症の検査会社に登録されている代表的なものだけでも数十種類ありますし、そもそも花粉がある植物はすべて花粉症をひきおこす可能性があります。ただし桜のように短期間しか花粉を放出しないものは、花粉症をひきおこしにくいと考えられています」

そう語るのは国立成育医療研究センター免疫アレルギー研究部部長の斎藤博久氏。
それでは、生活を送る場所によって花粉症の発症率は変わるものなのでしょうか。

「スギ花粉はスギ林が多い関東や東海を中心に、北海道以外のほとんどの地域に飛散していますので発症率はどこもあまり変わりません。対してシラカンバの花粉はシラカンバの多い北海道に、オオバヤシャブシの花粉は関西の六甲山付近など特定地域に多く飛散しており、それぞれの地域で発症率が上がっています。またカモガヤなどイネ科の植物の花粉が飛散するのは河川敷や水田の周辺。やはりその付近で暮らす人の発症率は上がります」 なるほど。当たり前と言われればそれまでですが、暮らしている地域の植物分布によって、発症しやすい花粉症の種類も変わるというわけ。ちなみに現在暮らしている場所ではなく、子どもの頃に暮らしていた環境とはなにかしらの関係があるんでしょうか?

「どうでしょう。ヨーロッパの畜産農家で育った子どもはシラカンバ花粉症にかかる率が都会育ちの子どもに比べて5分の1というデータはあります。しかし日本人で最も多いスギの花粉症では証明されていません。どちらにしても、このヨーロッパの話は“幼少期に花粉と一緒に牛や馬の糞に含まれる細菌の分泌物を吸い込んだ場合、その後の花粉症の発症率が低くなる”という仮説を裏付けるものです。そのような環境で育っていない人にとっては関係のない話かもしれませんね」

アレルゲン(アレルギーの元となる物質)から離れて生活すれば、普段と変わらない毎日が過ごせるはず。食物アレルギーや金属アレルギーであれば意識的にそれができるけど、なにせ生きるうえで欠かせない空気とのタッグ。花粉症、どう考えてもやっぱり厄介です。  

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