ラー油に続くヒットになるか?

味が引き立つ魔法の調味料「塩こうじ」がブームの兆し

2011.04.07 THU



『塩麹と甘酒のおいしいレシピ』より
「塩こうじ」がブームらしい。こうじ(麹)とはこうじ菌を米などの穀類に繁殖させたもので、醤油や味噌など発酵食品の根幹をなす伝統食材だが、それ自体が食卓にのぼることはなかった。

しかし、こうじに塩と水を混ぜて作る「塩こうじ」が昨年あたりからテレビや雑誌などで紹介されるや、一気に注目を集め始めた。そういわれても、どんなものかは想像しづらいだろうが、見た目はお粥のようなとろみのある物体で絵的には地味な印象。だが、『塩麹と甘酒のおいしいレシピ』(農文協)著者で料理研究家のタカコ・ナカムラ先生は言う。

「こうじは自分一人では活動できません。塩や大豆、米などと組むことで、それぞれのうまみを引き出し、そこで初めて調味料としての実力を発揮するんです」

さりげなく擬人化しているあたりに先生の愛を感じる。試食してみたところ、こうじだけでは若干の甘みしかないが、塩こうじには塩と酒を足した天然のうまみ調味料のような味わいがあった。

「おいしさの秘密は、穀類に生える時にこうじ菌が出すアミラーゼとプロテアーゼという2つの酵素。でんぷんを糖に分解する前者が甘みを、たんぱく質をアミノ酸に分解する後者がうまみを生むんです。ほかにも、免疫力を上げる効果もあります」

ならばということで、わりと簡単に作れる塩こうじ料理のレシピを教えてもらった。それが写真の2品。「汁なしビーフン」(左)はナンプラー、レモン汁、すりゴマなどで作ったタイ風だれに塩こうじを加えるのがポイント。「魚麹味噌」(右)は、塩こうじを塗りつけた白身魚を一晩寝かせた後、グリルで焼いて味噌と醤油といっしょにすり混ぜれば出来上がり。

先生いわく、「和、洋、中、エスニック、どんな料理にも対応できる魔法の調味料」。めくるめく塩こうじの世界、体験してみない手はないですな。
(石原たきび)


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