実はこんな理由があったんです…

地震保険はなぜ火災保険とセットじゃないと契約できない?

2011.06.02 THU



写真提供/GettyImages
東日本大震災をきっかけに、地震保険への加入を検討した人も多いはず。しかし地震保険は火災保険とセットでしか契約できないという。この理由を調べてみたところ、他の損害保険とは異なる地震保険の特徴が見えてきた。それは、地震保険は民間の保険会社がビジネスで運営しているものではなく、国が関わっている公共性の高い保険だということ。となると、保険料は低く抑える必要があるが、地震保険単独では販売コストがかさみ、保険料が高くなりかねない。そこで火災保険とセットで扱うことで、コストを抑えているわけだ。また次のような理由もセットで加入する要因だと日本損害保険協会は述べる。

「震災はいつどこで起こるか分からず、一度に甚大な被害をもたらす特殊なリスクですが、保険制度を安定的に運営するには、平時からできるだけ多くの方に加入いただく必要があります。そこで一般に普及している火災保険とセットにすることで、地震保険に入りやすくしているんです。実際、2009年度に火災保険を契約された方のうち、46.5%がセットで地震保険にも契約されています」

加入しやすいということは、公共性の高さという地震保険の特徴ともマッチする。これらの背景にあるのは、地震保険自体の性格だ。

「震災は発生頻度とその損害規模を予測することが困難なため、民間の保険会社だけでリスクを引き受けるのは難しいとされていました。しかし1964年の新潟地震をきっかけに、震災時の国民の生活安定の方策が検討されて、政府と民間の損害保険会社で共同運営する地震保険が誕生しました。このように地震保険制度は公共性の高い保険ですから、1人でも多くの被災者の生活の安定に役立つよう、広く普及させることが求められているのです」

被災者の救済策として生まれた地震保険。これならセット加入も納得だ。
(糸数康文/Office Ti+)


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