サンマ漁がスタート。猛暑、放射能の影響は?

今年のサンマ「豊漁」は誤解!? 担当者「まだわからない」

2011.07.28 THU


画像提供/PIXTA
先日、北海道東部太平洋で今シーズンのサンマ漁がスタート。7月9日には釧路港の市場で初競りも行われた。競りにかけられたサンマの数は昨年の約10倍にのぼり、今年は早くも豊漁が伝えられている。昨夏は猛暑の影響で9月ごろまで不漁が続き、値段が高騰したサンマだが、今年はこのまま好漁が続き「庶民の魚」の座をしっかりキープするのだろうか?

「現時点では今後も豊漁が続くかどうかは全くわかりません」。こう語るのは、周辺漁場の研究調査を行う釧路水産試験場の担当者だ。

「報道ではすでに『サンマの豊漁』が伝えられたようですが、漁期初めのサンマ流し網漁業である程度まとまって獲れただけのことであり、現時点で『今年は豊漁』と判断するのは時期尚早です。サンマ漁は8月に入り、サンマ棒受け網漁業が始まってからが本格的な操業となります。その後、水産庁より『平成23年度北西太平洋サンマ長期漁海況予報』が発表されるまでは何ともいえない状況ですね」

ちなみに昨年の8月は、猛暑によりサンマ漁場海域の表面水温が例年より3℃前後上昇。漁場環境の悪化で、サンマが漁場に寄りつかなかったことが不漁につながったと指摘されている。気象庁は今年8月の北海道の気温を「平年並みか低くなる」と予報しているため、少なくとも昨年のような不漁にみまわれる可能性は低そうだ。

一方、気になる放射能の影響についてだが、北海道が6月30日、7月21日の2回に分けて実施したモニタリング調査では、道内で水揚げされたサンマはいずれも国が定める暫定規制値を下回った。また、月2回実施されている北海道周辺海域の海水調査でも、これまでのところ放射性物質は検出されていないという。道では引き続き、放射線量等のモニタリング調査を実施していく予定だ。

いずれにせよ本格的なシーズンはこれから。安くて美味しい安全なサンマが食卓に並ぶことを願いたい。
(榎並紀行)

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