身体にまつわる都市伝説 第68回

虫歯はうつるってホント?

2011.10.10 MON

身体にまつわる都市伝説


やっぱり虫歯は怖いし、いつまでも自前の歯で美味しくご飯をいただきたい。一番大切なのは、口腔内を清潔に保ち、虫歯菌の繁殖を抑えることだ
甘いモノが大好物なせいか、それとも歯磨きをサボりがちだったためか、子どものときから虫歯が絶えない。大人になった今も、歯科検診のたびに、「歯の磨き方がなってない」と歯ブラシの使い方を指導される始末…。

ところで、ごく稀に、今日まで1本も虫歯をつくったことがないという剛の者に出会うことがある。よほど歯磨きの達人なのだろうと思いきや、「いや、けっこう歯磨きを忘れて寝ちゃうこともありますよ」と意外なことをいわれたりする。

そういえば、虫歯菌というのはそもそも外部から侵入するもので、他人からうつされなければ虫歯になることはないと聞いたことがあるが、本当だろうか? ワールドシティデンタルクリニックの遠山和規院長に聞いてみた。

「いわゆる虫歯菌とは正式名称をミュータンス菌と呼び、もともと人の体内に存在するものではありません。乳歯が生え始めて完成に至る、生後6カ月から2歳半ばくらいまでに、おそらくは経口感染によって外部から侵入するとされています。ですから、お母さんが赤ちゃんに口移しで食事を与える行為は、あまりオススメできることではないんです」

極端な話、このミュータンス菌を一切侵入させなければ、人は虫歯と無縁でいられることになる、と遠山先生は解説する。では、大人の男女が交わすキスなども、虫歯をうつす原因になるということ…?

「少なくとも、口腔内に虫歯がたくさん発生しているようなタイミングなら、控えた方が無難かもしれませんね。ただ、ミュータンス菌の侵入経路は未解明な部分も多いため、キスを我慢すれば大丈夫、ともいいきれません。逆に、虫歯菌をもらったからといってすぐ虫歯になるわけではないですし、現代人の多くはすでに口腔内に虫歯菌を持っているもの。あまり神経質になる必要はないでしょう」

ちなみに遠山先生いわく、唾液には歯を修復するミネラルや、殺菌作用を持つ免疫物質が含まれているため、唾液の多い人は虫歯になりにくい傾向があるという。人によって虫歯が多かったり少なかったりするのは、このあたりに一因があるのかもしれない。
(友清 哲)

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