身体にまつわる都市伝説 第76回

「第六感」ってホントにあるの?

2011.12.05 MON

身体にまつわる都市伝説


第六感とは、人間の脳が行う「高度な推測」と考えるのが科学的だろう。古くからいわれる「虫の知らせ」なども、案外そうした無意識の推測によるものなのかもしれない 写真提供/PIXTA
人間というのは不思議なもので、なにげなく日常生活を送っているなかで、なんとなく予知めいた“直感”が働くことがたまにある。たとえば、ちょうど「誰それから電話がかかってきそうだな」と思った瞬間にケータイが鳴ったり、朝から「どうも嫌な予感がする」と感じていたら本当にアクシデントが起こったり…。よく、人は視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚の五感のほかに、「第六感」という特別な感覚を持っているといわれる。なんだかSFみたいな話だけど、これって本当なのだろうか? 

池袋スカイクリニックの須田隆興先生に聞いてみたところ、「第六感というのが、五感以外のセンサーとしての機能を持つものではなく、“何となく”の予感を指すのであれば、これは個人的にはあり得ると思っています」とのこと。なんと、意外にも須田先生は第六感肯定派であったのだ。では、医学博士が解釈する第六感とは、具体的にはどのようなものか?

「人間の脳は、今までに経験し、蓄積してきた情報から、目の前にある状況と同じような条件を常に無意識に検索し、高度な推測をしています。ですから、もし第六感のなせる業とおぼしき事象が起きたとして、あとから冷静にそれを振り返ってみると、案外、推測可能な出来事だったりすることも多いはずですよ」

実際、須田先生自身、出勤前に「今日は急患が多そうだ」と直感することがあるそうだが、そう思うのは「気温の変化をチェックしてみると、急に冷え込んだりしたときが多く、体調を崩す方が増えることを経験則的に予測しているから」だという。

あるいは、彼女や親しい友人からの電話を事前に予感する事象についても、生活習慣や行動パターンを知っていれば、これもやはり「そろそろ帰宅して、電話をくれる頃かな?」などと、推測できる範囲内といえるだろう。

第六感というと、どうしても超能力のようなものを想像してしまうが、過去の経験に裏打ちされた意識下の推察だとすると納得がいく。これは高度な頭脳を備えた人間ならではの、ごく自然な能力なのかもしれない。
(友清 哲)

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