“最年少上場社長”から新人へのメッセージ

村上太一「思い込み力で突破しろ」

2012.02.27 MON


「思い込み力で突破しろ!」
リブセンス社長 村上太一


人当たりの良い柔和な印象の若者だが、なんと史上最年少25歳で東証マザーズ上場を果たした、今注目度No.1の起業家である。会社の名は「リブセンス」。求人情報や不動産情報のウェブサービスで、成約ごとに企業から報酬を得る“成功報酬型”というビジネスモデルで成長を遂げてきた新進企業だ。その端緒となるのは大学1年生、「ベンチャー起業家養成基礎講座を受講」したときのこと。

「もともと、web上にはアルバイトの募集情報が少ないと不満を持っていて、それを解消しようと思いついたんです。私の場合は思い込みが激しくて、絶対うまくいくと思っていました(笑)」

ただ、プランだけを盲信していたのではない。

「やる気のアピールも忘れずに、授業は毎回必ず一番前の真ん中に座って、『こんなふうに頑張ってチャンスを求めています』って。そういうキャラを立たせて、感情に訴える戦略も大事だなって思うんですね」

そうした熱意も通じてか、講義で行われたビジネスプランのコンペで優勝。大学1年生にして、学内にオフィスを構えることを許される。そして、起業の道を選んだ。

「就職はまったく考えませんでした。企業で学ぶより、実践してこなす方が成長が早いかなと思ったからです。ゴルフだって、実践が上達の近道でしょう」

だが、苦労もした。特に1年目(大学2年時)は、持ち前の“思い込み力”の強さゆえに、思い通りに進まないもどかしさも人一倍感じた。

「成功報酬型なら企業さんも飛びつくし、良いサイトを作ればユーザーも増えると思っていましたが、現実はそう甘くはありませんでした。『大人、すごいな』って(笑)。壁にぶつかってサイトを手放そうかと考えこともありましたが、幼いころから会社を創りたいと思っていたし、ここであきらめてもどうせまた会社を創る。なら、ここでもう少し踏ん張ろうと思ったんです」

2年目以降、業績は上向いていく。

「“祝い金”というユーザーに還元する仕組みを作ったことが大きかったですね」

大学在学中はほとんど遊ばず仕事一辺倒で、意識はしっかり“社会人”。周囲が就活しているときも、特に気にはならなかったという。かくして破竹の勢いで業績を伸ばし、昨年、史上最年少で上場を果たすのだ。

「あまりよくわかってはいなかったんですが、起業したら“上場”を目指すもんだと思い込んでいたので、とりあえず創業前からそこを目指していました。“思い込み力”がとにかく強いので、上場前から気分的には上場していたというか(笑)。だから上場したときはそんなに興奮しなかったんです」

思い込むための“軸”が大事だという。村上さんの場合は、「文化となるようなウェブサービスを、そして会社を作りたい」という強い思いがあったのだ。

「それを持つと、社会に出て迷ったときも、ぶれにくくなるんです。そのためには軸を一回言語化して、立ち返れる“言葉”を作っておく。迷いがなくなるとパフォーマンスが上がると思うんです。いろんな選択をなにげなくすると思うんですけど、その裏に何があるかを考えれば、きっとその言葉は出てくると思います」

堀 清英=撮影
吉々是好=取材・文

  • むらかみ・たいち

    1986年東京都生まれ。早稲田大学在学中の2006年に(株)リブセンスを立ち上げる。11年東証マザーズで株式公開。求人情報のジョブセンス、ジョブセンスLink、ジョブセンス派遣や、不動産情報のDOOR 賃貸、中古車情報Motors-netと事業を拡大中。「圧倒的ナンバー1を目標にしています。ビジネスモデルも多少エッジは利いてるので、いけるんじゃないかと…」と村上さん

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