初めてのエコボランティア体験記

第3回 川辺を歩くと環境問題が見える?

2012.04.10 TUE

初めてのエコボランティア体験記


今回参加したのは、「AQUA SOCIAL FES!! 2012」のひとつ「みんなの鶴見川流域プロジェクト~第1回『鴨居~綱島・中流川辺自然観察とウォーキングとクリーンアップ』。総勢50人の参加者が4つのグループに分かれ、鶴見川中流12kmの道のりを歩いた(写真撮影/森カズシゲ)

鶴見川の環境プログラムに参加して気づいたこと



今回僕が参加したのは、東京都町田市から神奈川県横浜市にわたって流れる一級河川・鶴見川中流で行われたウォーキングイベント。「みんなとだから、できること」を合言葉に、トヨタ自動車が全国50カ所にて地方新聞社、NPOほか地域の活動団体などと展開する「AQUA SOCIAL FES!! 2012」の一環で、TRネットが共催者となり、「鶴見川」で行う全12回の環境プログラムの第1回目だ。

その内容はというと、神奈川県の鴨居から綱島まで約12kmの川辺を“ひたすら歩く”というもの。もちろん各ポイントでTRネットのメンバーから川の植生や生態系、治水事業などについてのレクチャーを受けたり、昼食を兼ねた参加者同士の交流会、ゴミ拾いなどのサブイベントがあったりしたものの、やはり「自分の足で歩き、自分の目で見て知ること」がこのイベントの目的だった。

たとえば、歩いていて目に留まったのは、鴨居周辺の河川敷に群生する植物。これまで気に留めたことがなかったこれらの草も、聞いてみると川辺の生態系を左右する大事な要素なのだとか。
これが鴨居左岸高水敷の風景。若干“枯れた”印象を受けるが、葦と荻が群生するこの景色こそが、日本固有の生態系にとってもっともバランスが取れた状態なのだとか。ちなみに左上カコミの右側が葦(アシ)、左が荻(オギ)(写真撮影/森カズシゲ)
「こっちの穂がふかふかしている草は『葦(アシ、関西ではヨシとも呼ぶ)』。もうひとつ、よく似ていますが、穂が少ないのは『荻(オギ)』ですね。『古事記』では日本のことを“豊葦原の瑞穂の国”と表しているくらいですから、この葦原や荻原のような景色は、日本の原風景といえるでしょう」(岸さん)

葦原や荻原があるのは、その場所が人に荒らされていない証拠。一度荒れてしまうと、再生するのに5年も10年もかかるそうだ。そして、僕が緑生い茂る中州を見て「自然が生き生きしているなー」なんて思っていたところ…。

「ここに生い茂っている濃い緑色の草は、環境省が要注意外来生物に指定している『ネズミホソムギ』。夏になるとこの草は枯れますが、同じく特定外来生物の『アレチウリ』が茂り、この生命力の強い2種が入れ替わりで繁茂するようになります。こうなると、葦や荻などの植物だけでなく、虫や小動物を含むもともとの生態系自体が破壊されてしまうんです」(同上)

こんなふうなレクチャーを受けて川辺を歩くと、在来植物と外来植物のバランス、そこに棲む生きもの、地形のちょっとした特徴などが目に留まるようになる。そして、そこで僕がはじめて意識したのは、川辺の環境保全から洪水対策などの治水事業までを含めた“河川・流域への人の関わり方”だった。次回は、「AQUA SOCIAL FES!! 2012」のアドバイザーであり、ライフワークとしても鶴見川再生に取り組む岸 由二さんのビジョンをうかがってみよう。 投稿募集はこちら 鶴見川を歩いて驚いたのは、こんな街中にも、思った以上に多様な動植物の生態系があるんだってこと。都市近郊であっても、水辺には生きものが集うんですね。

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