PC・スマホが手放せないビジネスマンの職業病

“キーボード腱鞘炎”患者、急増中

2012.11.15 THU


腱鞘炎対策は、同じ姿勢や動作を続けないこと。マウスより自由に操作できる「トラックボール」を使うのも効果的とか
オフィスで長時間のPC作業をこなし、外出先や自宅ではスマホが手放せない…。ここ数年、そんな現代型ビジネスマンの間で「腱鞘炎」に悩む人が増加している。 一部では「キーボード腱鞘炎」「マウス腱鞘炎」といわれる症状だ。

「IT機器をよく使うビジネスマンを悩ませる腱鞘炎は、マウスのクリックやキーボードのタイピングなど、決まった動作を何度も繰り返すことで手指の腱に炎症を引き起こす“反復運動過多損傷(RSI)”が主な原因です」

と教えてくれたのは、四谷メディカルキューブで腕や手を専門的に治療する平瀬雄一医師だ。

試しにビジネスマンが1日にキーボードを叩く回数をざっと試算してみよう。まず、ローマ字入力の場合は1文字あたり2回キーを叩く。ビジネスマンが1日に書くメールの本数を平均20通、メール1通あたりの文字数を平均200文字とすると、400回×20通=8000回。ほかに書類作成なども行うことを考えれば、毎日少なくとも1万回はキーを叩いているはずだ。あくまで試算だが、これだけ叩けば手指への負担は大きそうだ。

「その他、スマホの操作で母指を使いすぎる人に多いのが、手首の母指側にある腱鞘(腱が通っているトンネル)が炎症を起こし、母指を伸ばすと痛みを感じる『ドケルバン病』という症状。また、中指でマウスのホイールをよく操作する人は、『テニス肘』と呼ばれる上腕部の腱の炎症に悩まされるケースも」

それでは、仕事中に手の痛みを感じたらどう対処すればいいの?

「腱の炎症への簡単な対策は、痛みを感じる部位を冷やすこと。患部を冷水や流水に2~3分間あてて腫れをとるだけで、症状の悪化を予防できます。炎症を翌日に持ち越さず、蓄積させないことが大切です」

悪化すると関節の変形に至るおそれもある。痛くなったら大事になる前に、専門医の診察を受けた方がよさそうだ。
(呉 琢磨)


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