数年以内の実用化を目指し開発中!

「ストレス度測定器」の実力

2013.04.04 THU


円盤状の検査チップに唾液をセットしコルチゾール濃度を測定。東日本大震災後、140人の子どもを対象に実証実験を行い、効果を確認したという 画像提供/岩手大学、ローム
人間、生きていれば、何やかんやでストレスが溜まりますよね。でも、その量は体重のように数値化できるわけではない。

そう思っていたら、微量の唾液で慢性的なストレスの度合いを計測できる装置ができたらしい。これは、岩手大学工学部の山口昌樹教授(生体医工学)と半導体メーカーのロームが共同で開発したもの。一体、どんな仕組みなの?

「人間の体内には、慢性的なストレスが加わると増減幅が変わる『コルチゾール』というホルモンがあります。これを唾液から抽出して発光させて濃度を計測する仕組みです。単位はナノグラム毎ミリリットルで、人によって0.1から30の幅で増減します」(山口教授)

この装置の画期的な点は、これまで採取したうえに数千万円もする大型装置で丸一日かけて分析していたものが、数十万円程度の小型機器で測定できる点。分析時間も約10分と圧倒的に速くなった。ちなみに、平均値は3~5とのこと。ただし、この値はあくまでも基準であり、日ごとのアップダウンで判断する。

また、世界トップレベルといわれるローム社の半導体加工技術も開発に貢献している。

「唾液からコルチゾール濃度を測定できるバイオチップと、その測定装置で技術提供をさせていただきました。数年以内には実用化して、精神科などの医療機関、学校、介護施設など、広い分野で使ってほしいですね」(研究開発本部・丹羽大介さん)

ところで、「ストレス? 全然ないよ」という人がいる。こうしたストレス耐性の高低は、先天的に決まるものなのだろうか。

「耐性の高低は後天的にできるものです。とくに、子ども時代にある程度のストレスを与えることが重要。とはいえ、過度に与えるのはダメです」(山口教授)

ちなみに先生、ストレスは?

「いやあ、忙しいのでけっこう溜まってますね。一日も早くこれを実用化させないと(笑)」。
(石原たきび)


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