「人生」だって検索可能に!?

何でもデータ化 記憶する住宅とは

2014.01.15 WED


誰もが感じていることだろうが、検索ってホント~~~に便利だ。

探しもの、調べものもキーワードひとつで一発回答! このメリットを日常生活にも生かすべく、日々の行動すべてをデジタルデータで管理する「ライフログ」という作業に取り組む人がいる。その第一人者が、未来生活デザイナー・美崎 薫さんだ。

美崎さんは、都内の自宅を「記憶する住宅」と名付け、2004年からその取り組みを本格化させてきた。あれから3年強。計画はどこまで進んでいるのか? 実際に「記憶する住宅」を訪ねてみることにした。

「昔はたまっていく本や雑誌を、片っ端から実家に送っていました。ところが、親からは当然文句を言われますし、何より田舎に送ってしまうと必要な時に手に取ることができません。そこで97年ごろから、すべてスキャンしてデータ化することにしたんです」(美崎さん)

筆者が差し出した名刺すらも、その場で「ちょっと失礼」とデジカメでパシャリ。紙の名刺は受け取らず、データのみで済ませてしまう徹底ぶりだ。

そもそも、身の回りの物をスッキリ整理したいというのが美崎さんの望み。そのためには雑誌や書類、ビデオ、CDなど、どんどんデータ化してHDDに格納してしまえば、必要に応じて検索もできて最高! というわけだ。

「書類関係だけでなく、毎日の食事や出かけた先の風景、会った人、読んだサイトの記事など、すべて画像やテキストデータで保存しています。幼少時からのアルバムなど、まだすべてをデータ化するには追いつきませんが、現在およそ2テラ(2048GB)のデータがたまっています」

美崎さんのスゴイところは、メーカーなどと提携し、ライフログのための専用アプリを独自に開発している点。たとえば、毎日たまるデータを一覧化する「スマートカレンダー」や、ストックしたデータを機能的に表示する「パイルデスクトップ」、さらには「ゲットアップタイム」なるソフトで、毎朝の起床時刻(パソコン起動時刻)まで自動で記録しているのだ。

ちなみに一日にたまるデータは約100MB。これほど念入りログをとっている美崎さんだから、ど忘れとは無縁に違いない。

「それも実は、統計をとりました。私が『あれって何だっけ…』という疑問に直面するのは、年間およそ500回。そのつど検索して解消しますが、今日までの人生で未解決な疑問は9件のみです」

その未解決な疑問とは、心に残っている海外の格言の出典などだという。しかしもちろん、そんな未解決の疑問もしっかり記録してあるから、解決も時間の問題か!?

「自分の生活を振り返るのって、アルバムを見返すのと同じで楽しいですよ。意外な生活習慣とか、けっこう発見もあります。そもそもR25世代の人は、手紙はメールだし写真もデジカメだし、無意識にライフログされているんです。少し意識して整理してみると何かと便利だと思いますよ」

ここまで徹底するのは無理でも、資料や書類をスキャンしちゃえばスッキリするんだろうな。…と、書類に埋もれるパソコンデスクを見て痛感する今日このごろである。

※この記事は2012年06月に取材・掲載した記事です

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