いまや垣根を越えた市場争い!?

加速するビール市場の再編

2014.02.12 WED


市場規模が縮小傾向にあるビール系飲料市場において、“新ジャンル”は年々その規模を拡大している。
4月から実施される消費税アップ。ビール愛飲者にとっては、増税前にビールもまとめて買っておきたいという人もいるのでは? 実はここ最近、既存商品のリニューアルが行われるなど、ビール系飲料市場がにぎわい始めている。大手ビールメーカー2社では、主力ブランドを一新。各社ともこれからのビール市場にかける本気度が伝わってくる。まとめ買いをする際は、ぜひ各社の動向をチェックしておこう!

●発売以来、初の“リニューアル”(アサヒスーパードライ/アサヒビール)
発売から約27年で初リニューアル。ビールの醸造に重要な“酵母”を高度に管理する技術を導入した。”辛口”のおいしさはそのままに、”キレ”と”泡のキメ細かさ”をそれぞれ1割向上。特長である「洗練されたクリアな味」を進化させ、国内外で支持され続けるブランドとなることを目指す。

●こだわりの製法で“飲みやすさ”と“麦のうまさ”を向上(キリン一番搾り生ビール/キリンビール)
麦100%のおいしさを追求すべく「新・一番搾り製法」を採用。”飲みやすさ”と”麦のうまさ”を同時に改善し、「スッキリしているのにうまみも十分」という商品特長を際立たせることにも成功した。ホップの使用比率を約1割増やし、香りもより豊かに。海外での展開を加速させ、世界で認められるブランドとして育成する。

日本を代表する2つのブランドのリニューアルに共通するのは、各社がこれまで培ってきた独自の製法を用いて商品の品質を向上させ、商品特長をさらに際立たせた点。そして、国内だけに留まらず、海外での展開を目指している点が挙げられる。

こうしたリニューアルが行われているのは、”ビール”だけでなく、ふところに優しい”新ジャンル”も同様だ。ビールの出荷量が17年連続で前年割れを続ける中、2003年の登場以来、拡大し続けている“新ジャンル”。新ジャンルのリニューアルに共通するのは、大麦や麦芽の使用量をアップさせ、「麦のうまみ」を追求し、よりビールに近い味へのバージョンアップを行っている点。価格というメリットを活かし、ビールユーザーを取り込みたいという考えの表れだろう。

その中でも注目すべきは、キリンビールの「澄みきり」だ。そもそも「澄みきり」は、新ジャンルという安価なカテゴリーにも関わらず、「ラガービール」や「一番搾り」などキリンビールの技術を惜しげもなく投入した商品として発売。昨年10月には年間販売目標を上方修正するなど、2013年のヒット商品となったが、そんな中、発売8か月という異例のスピードでリニューアルを行い、品質を向上させた。

●麦のうまみを向上、さらに“飲み飽きないうまさ”へと進化(キリン 澄みきり/キリンビール)
麦芽・大麦の使用量を増やし、麦のうまみをさらに感じられるように「力強い麦のうまみ」と「澄みきる後味」を調和させ、さらに“飲み飽きないうまさ”を実現した。新ジャンルというカテゴリー全体のレベル底上げを図るとともに、“ニュースタンダード”としてのポジション獲得を目指す。

「澄みきり」が、新ジャンルというカテゴリー全体のステージアップを謳っているように、ビール市場では、“ビール”“発泡酒”“新ジャンル”という垣根を越えた顧客争奪戦が繰り広げられている。各社の商品リニューアルを皮切りに、この争いは今後ますます激化していくだろう。次は、どんな”うまい”を楽しませてくれるのか。2014年、活性化するビール系飲料市場に要注目だ!

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