身体にまつわる都市伝説 第101回

おっぱいは左の方が大きいの?

2014.06.05 THU

身体にまつわる都市伝説


多くの人が体感的に感じている左胸の厚み。また別の仮説では、「1日におよそ10万回も拍動する心臓の影響を受け、後天的に左胸が発達することもあるかもしれません」と須田先生。ぜひ、今後検証されることを待ちたい 写真提供/PIXTA
人間の体は左右対称にできているかというと、必ずしもそうでもない。何かスポーツをやっていれば利き腕の方が太くなりがちだし、筆者の場合、日頃の姿勢の悪さが原因で、整体師から左右の足の長さが違うと指摘されたこともある。

あるいは女性の場合、おっぱいの大きさが左右で異なるケースがけっこうあると聞く。それも、「左の方が大きい」と証言する人が多い気がするが、どうだろう。

一説には、人間の体は大切な心臓を守るために、右側より左側の胸が厚くなるようにできている、なんて噂もある。そういえば男である筆者も、微妙に左の胸板の方が厚い気がするが…。新宿ライフクリニックの須田隆興先生に聞いてみよう。

「まず、人間の体が大切な臓器を守る構造になっているというのは事実で、実際に心臓は厚い大胸筋の下に位置し、何本もの肋骨や鎧のような胸骨によってガードされています。…しかし左右の胸を比較した場合、左の方が大きくなるよう先天的にプログラミングされているかというと、これは医学的な根拠のない都市伝説というしかありません」

須田先生自身、左の胸板の方が厚いよう自覚しているというが、なぜこれほどまでに「左の胸の方が大きい」と感じている人が多いのか。

「ひとつの仮説としては、右利きの人が圧倒的に多いことに原因があるのかもしれません。多くの人は右半身をよく使うため、右側の大胸筋が“引き締まって”おり、結果として左胸の方が“ふっくら”していることから、このような俗説が生まれたのでは?」

なるほど。たしかに、ベンチプレスを経験したことがある人ならおわかりの通り、大胸筋とは押す動作を司る筋肉で、日常的に使われる部位だ。つまり、左が大きいのではなく右が小さい。頓智のような仮説だが、これはこれで説得力があるかも!?
(友清 哲)

※この記事は2012年6月に取材・掲載した記事です

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