知ってるようで知らない「天候の不思議」/第9回

冷夏・暑夏の定義って何?

2014.06.27 FRI


気温が高いときに気をつけたいのが熱中症。水分補給とともに適度な塩分を摂取しましょう
昨夏に続き、節電を迫られる今夏。涼しい夏が来てくれないかなと淡い期待を抱いてしまいますが、ここでふと気になるのが冷夏・暑夏の定義。体感でなんとなくわかるような気はするのですが…きちんと決められているのでしょうか? 気象庁の大久保忠之さんにお話を伺いました。

「気象庁では、過去30年間の6~8月までの平均気温データをもとに、冷夏・平年並み・暑夏といった判定をしています。平均気温を低い方から順に並べ、1~10番目までの範疇におさまるなら「冷夏」、11~20番目なら「平年並み」、そして21~30番目なら「暑夏」というわけです。ちなみに現在の区分値は1981~2010年までの30年間のデータをもとに作成されており、区分値は10年ごとに更新されます」

きちんと定義が決まっているのですね。しかし、どうして同じ夏でも暑さに幅があるのでしょうか?

「それは高気圧が関係しています。日本の南の海上にある太平洋高気圧が北上し、梅雨前線を押し上げて日本付近を覆うと夏型の気圧配置になるのですが、この時に太平洋高気圧の勢力が強いほど暑い夏になります。逆に太平洋高気圧の勢力が弱く、北のオホーツク海高気圧の影響が強いと冷夏になる可能性が高くなりますね。また、春か夏にかけてオホーツク海気団から“やませ”という冷たく湿った東風が東北地方を中心に吹き、これが長引くと冷夏の原因になることがあります」

私たちの知らないところで熾烈な高気圧バトルが行われているんですね。ちなみに今年は冷夏と暑夏どちらになりそうですか?

「現在の状況ですと、平年並みかやや暑くなると予想されています。平年に比べて気温が高くなる可能性があるので熱中症などに注意してください」

どうやら今年の夏も暑くなりそうな予感。節電の影響もあり、冷房などを贅沢に使うことはできないので、クールビズなどアイデア勝負で今年の夏を乗り切りましょう!
(村上 広大)

※この記事は2012年6月に取材・掲載した記事です

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