簡単な体操で予防も

低気圧や暑さで頭痛が起こるわけ

2014.06.28 SAT


坂井先生が考案した片頭痛の予防に役立つ頭痛体操。頭と首を支えている筋肉のコリや疲れをとり血行をよくして、頭痛を和らげる。痛みがないときにすること
本格的な夏の訪れとともにやってくるのが、熱帯低気圧、つまり台風。どういう仕組みなのか「台風が近づくと頭痛がひどくなる」というウソかマコトかわからない話をよく聞きます。これは単に不快な天気による“気のせい”なのでしょうか、それとも何か実態がある話なのでしょうか?

「頭痛の痛みを感じる部位は、情緒や感情を感じる脳の部位と関連しているので、快・不快が頭痛に関係している可能性はありますが正確にはわかっていません。ただし、頭痛は、神経や血管などにある『痛み受容体』といわれるセンサーが敏感になって痛みを感じるのですが、脳の三叉神経や皮膚にある痛み受容体は、温度が高くなると活性化して痛みを感じやすくなることが最近わかってきました。気圧に関連する『痛み受容体』はまだ見つかっていないものの、同様にして頭痛を引き起こす可能性はあります」

と教えてくださったのは、埼玉精神神経センター埼玉国際頭痛センター長の坂井文彦先生。なるほど。でも気候の変化ですべての人が頭痛になるわけではないですよね。どんな人がなりやすいんでしょうか?

「頭痛には主に『片頭痛』と『緊張型頭痛』があり、気候の変化で頭痛になりやすいのは普段から片頭痛がある人。片頭痛は頭の片側でズキンズキンと脈打つような痛みがあり、ストレスが関連するのですが、根本的には、遺伝子によって痛みを感じやすい体質かどうかが決まります。両親に頭痛持ちがいると自分もなりやすいでしょう」

気候の変化を痛みでも感じてしまうとは、なんともつらい話ですね。対策はあるのでしょうか?

「手軽にできるのが、首から頭にかけて血行をよくする頭痛体操です。頭と首の神経はつながっていて、首回りの筋肉が緊張してひどいコリが続くと頭痛が起こりやすくなります。普段から肩を動かして筋肉をほぐしておけば、片頭痛になりにくくなります。ただし、頭痛が起こっている間に体操をすると余計悪化することもあるので、痛みがないときにしてください」

どうしても痛みが耐えられないときは、『トリプタン』という片頭痛専用の治療薬もあるようですが、対症療法にすぎず頭痛を根本的に治すことはできないとのこと。この時期、片頭痛持ちの人は特に事前の体操をしておいた方がよさそうです。
(長倉克枝)

※この記事は2013年6月に取材・掲載した記事です

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