ハチ、ガ、ダニ…身近な危険に要注意!

夏のアウトドア「危険な害虫」5選

2014.06.24 TUE


進化生物学研究所で保管するスズメバチの標本。ひとまわり大きい左上のかたまりがオオスズメバチだ
夏休みに、キャンプやハイキング、渓流釣りなど、“山派”のアウトドアを計画中のみなさん。人体に危害を加える「虫」の存在が気になっていないだろうか? 毎年夏になると、被害がさかんに報道され、死亡例も聞こえてくる。特に危険な害虫とその対処法を知るべく、進化生物学研究所の主任研究員・山口就平さんに話を聞いた。

■オオスズメバチ
1年の半分ほどを山林でのフィールドワークに費やす山口さんが、危険度No.1に挙げたのは定番のスズメバチだ。毎年20件前後はハチによる死亡事故が発生しており、その件数はクマやサメより多い。なかでも「オオスズメバチ」は、他のスズメバチと比べても突出した攻撃力をもつ。また、土の中に巣を作ることが多く、うっかり足をつっこんでしまうと数百のハチが、一気に襲いかかってくる! 巣の近くでは、大きなハチが飛んでいるので、見つけたら迷わず退却だ。

■チャドクガ
被害の数は最も多いだろう、と山口さんが推測するのが、「チャドクガ」によるかぶれ。成虫は6~7月と10月に出てくるが、幼虫やさなぎも含め、生涯を通して毒針を持つ(成虫は鱗粉もかぶれの原因に)。羽化した後のサナギの殻に触れても、かぶれるというのだから、なんとも嫌な存在だ。
チャドクガは、チャノキやツバキに付き、街中でもよく見られるため、被害を100%防ぐのは難しい。かぶれた手で首や顔に触れると、触れた箇所に被害が拡大する。

■マダニ
感染症を媒介するダニで、国内での死亡例も報告されている。九州から北海道まで、あらゆる山林に生息しているので、山でのアウトドアを楽しむ以上、完全に避けることは難しい。
マダニは、ズボンと靴下の間などから衣服の下に侵入し、肌のやわらかい部分にかみつく。あまり現実的ではないが、裾や袖から侵入されないよう、完全武装するくらいしか、防ぐ手はなさそうだ。ただし、すべてのマダニが感染症を持っているわけではないので、危険な個体と遭遇する確率は低い。マダニは頭を突っ込んで皮膚を突き破り、3mm程度の体が10mmまでふくれあがる。噛まれたことはわかりやすいので、発見したら病院へ直行しよう。

■ミツバチ
かわいらしいイメージのミツバチだが、返しの付いた針で人体を刺し、針ごと毒袋を残していく。毒が体内に入り、人によっては相当腫れることになるので要注意だ。
また、クマやイノシシなどのほ乳類を攻撃対象としており、街中でよく見かけるアシナガバチなどよりも、性格は攻撃的。特に、巣の近くでは、できるだけ刺激しないよう、ゆっくりと離れよう。

■アオバアリガタハネカクシ/アオカミキリモドキ
どちらも、体液が人体に付くと、強いかぶれや水ぶくれを引き起こす。アオバアリガタハネカクシは水田や湿地、アオカミキリモドキは樹林に生息。強烈な炎症を起こすので、皮膚科での診察を受けるのが◎。

ガや羽虫などの小さな昆虫は、乱暴に払い落としたり、つぶしたりしないように注意すると、リスクを抑えられる。また、ハチは髪の毛を動物と間違えて狙ってくるので、頭に白っぽい帽子をかぶったり、タオルを巻いたりするだけでも有効だそう。万が一、刺されたり、噛まれたりした場合は、こすらずに水で洗いそっとしておくのが、無難な応急処置だ。

(小越建典/アバンギャルド)

関連キーワード

注目記事ピックアップ

 

編集部ピックアップPR

ブレイクフォト