石油ストーブも人気のようですが…

乾燥が続く冬。防火対策は大丈夫?

2014.07.02 WED


近年まれに見る厳しい寒さに見舞われているこの冬。暖房フルスロットルで、寒さをしのいでいる人も多いのでは? 今年は、節電意識の高まりもあって、石油ストーブやガスファンヒーターも人気の様子。でも、皆さんきちんと「火の用心」してます?

「最近は石油ストーブを使い慣れていない方も多く、誤った使い方から火災につながるケースが増えています。たとえば、石油ストーブの上に洗濯物を干したり、火を消さないまま給油したりするのは非常に危険です。また、冬場にはカセットコンロを使って鍋を楽しむ人も増えますが、こちらも給油缶の差し込みが不十分な状態での使用や、不適切な廃棄方法が原因で火災に至るケースが多いですね」とは、日本防火協会の梅次事務局長。

同氏によると、石油ストーブやカセットコンロなどの場合、劣化した燃料を使うことによる機器の故障や、火の消し忘れにも注意が必要。また、燃え移りを防止するためにもストーブやファンヒーター、コンロの周辺から、洗濯物やカーテン、着ている服などの可燃物を遠ざけることも大切で、たとえば石油ストーブの場合、上部1m、左右50cm以上の範囲の外に可燃物を引き離すべきだという。

消防庁が発表した『平成23年 消防白書』によると、火気を使用することが多い冬から春にかけての出火件数は、全体の53.9%。住宅火災の年間件数は、ここ10年で減少傾向にある。一方、住宅火災による死者数は平成12年の936人に対し、平成15年以降は例年1000人を超えるなど高止まりしている。

「二重窓や断熱材の普及により、近年は住宅の気密性が高まっています。そのため、ひとたび出火すると熱がこもり、高温の火事になるケースが多い。これが死亡者数の増加につながっています。日本の住宅火災の件数自体は諸外国に比べても非常に低いものですが、実は住宅火災による死亡率は先進国中トップクラスです」

そ、それは恐ろしいですね。では、火災を起こさないためには何に気をつければよいでしょうか。

「たばこの吸い殻やストーブ、コンロなど、火元への注意は最低限必要です。また、住宅用火災警報機を設置していても電池切れなどが原因で作動しないことや、消火器の使用期限が過ぎているといったこともあります。防災道具の点検も定期的に行ってください」(同)

では、万が一自宅で火が出てしまった場合の対処法は?

「ともかく無理に消そうとせず素早く避難することですね。また、無理をして火災現場に戻ることも危険です。避難したうえで119番通報をし、近隣の方に火事の発生を伝えることを優先してください。避難の際によくあるケガが、高温になった金属製のドアノブを握ってしまい手のひらをやけどしてしまうこと。そうなると救助用ロープなどもつかめません。ドアを開ける際は手の甲などを使ってください」(同)

ふとしたうっかりが、取り返しのつかない大惨事を引き起こすのが火事の恐ろしさ。寒い冬こそ、気を引き締めて「火の用心」すべきですね。
(吉原 徹/サグレス)

自宅で火災が発生してしまった場合、動揺して声が出ないことも多いとのこと。玄関付近にバケツなどの叩くと音の出る物を用意しておくと、近隣住民に火災の発生を知らせるのに役立つという

※この記事は2012年02月に取材・掲載した記事です

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