面接で能力を“盛る”のもほどほどに…

自己PRやりすぎは「経歴詐称」?

2014.08.31 SUN


過去の職歴、学歴などを偽っていた社員に対して裁判が起こされたことはあったものの、それが原因で懲戒解雇を認められた事例は少ないという 写真提供/PIXTA
相変わらず求人倍率が低迷する昨今、読者の中にも「受かりたい一心で、つい面接のときにウソをついてしまった、能力を“盛って”しまった…」なんていう人もいるのでは? たとえば「TOEICの点数」を実際よりも高く伝え、「英語ができます!」とアピールしたけど、ホントはロクに話せない。「入社後にバレたらどうしよう…」なんて内心びくびくしていたり…。

このような場合、どこからが法的に許されない「経歴詐称」となるのでしょうか?

まず、「経歴詐称」とは、一般的に、「履歴書や採用面接において、学歴、職歴、犯罪歴等の経歴を偽るか、または真実の経歴を秘匿すること」と定義されており、“重要な経歴を詐称”した場合には、それを理由に懲戒解雇することも認められています。

では“重要な経歴の詐称”とはどんな場合かといえば、「(その詐称が)企業の労働者に対する評価を誤らせ、本来採用すべきでなかった者を採用した結果、企業秩序を混乱させてしまったような場合」とされています。

しかし、一般的に就職希望者は、多かれ少なかれ“盛った”自己アピールをするもの。面接する側もそうしたことを想定しつつ、選考・採用するものですよね。

こうした実情に照らせば、経験などを多少大げさにPRしたとしても、「重要な経歴詐称」で懲戒解雇されることはまずありません。ただし、「その経験を買われて特別高い給料で採用された」などの特別な事情がある場合は別です。

たとえば、外資系企業の採用面接時にTOEICの点数を高得点と偽ってアピールした結果、英語力を期待されて海外営業として採用された…という場合は、「重要な経歴の詐称」にあたることになりえます。

ですが、国内企業で、特に英語を使うわけでもない職種で採用された場合は、英語を話せると偽っていたとしても、「重要な経歴の詐称」にはあたらないと(訴訟になったら裁判で)判断される可能性もある、というわけです。

ただ、面接官は“人を見るプロ”。弁護士事務所にも面接はありますが、ウソをついているとすぐにわかるそうですよ。採用されたい一心で背伸びしたくなる気持ちもわかりますが、等身大の実力で勝負することをオススメします!
(刈谷龍太弁護士/アディーレ法律事務所)

※この記事は2013年8月に取材・掲載した記事です

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