入浴スタイルあれやこれ

意外と知らない?世界のお風呂文化

2014.11.10 MON


最近では草津や別府など、日本の温泉地を訪れる外国人観光客が増えており、世界でも“ONSEN”という言葉が通じるほど人気が高まっているそうだ
日本人はお風呂が大好き。お湯にゆっくりつかると、リラックスできて気持ちがいいですよね。日本では家にはもちろん、どんな安ホテルにも浴槽はたいていついていますが、欧米では中級以上のホテルでも浴槽がないことがあるそうです。はたしてそれって本当なの? 欧米人はお風呂でまったりしないの!? そこで、株式会社バスクリンの広報で海外のお風呂事情に詳しい、石川泰弘さんに世界のお風呂文化についてお聞きしました。

欧米では浴槽にお湯にためてつかることはないと聞きますが、本当なのでしょうか?

「そうですね、欧米ではシャワーで済ませるのが一般的で、ロンドンオリンピックの選手村も、半分ほどはシャワーしかつ いていない部屋だったそうです」

東京ガス都市生活研究所の調査報告「入浴方法の国際比較」によれば、日本人はリラックス目的でお風呂に入る人が多いのに対し、欧米人は清潔さを保つことが主眼で、顔を洗ったり歯を磨いたりする衛生行為の一部と捉えている人が多いのだとか。そのため浴槽はあまり必要とされず、シャワーが普及したそうです。どうやら、お湯につかって疲労を回復させる、という概念は欧米にはあまりなさそうですね。

「そうとも言えません。古代ローマ時代には公共浴場があり、人々が日常的にお湯につかる文化がありました。ただペストの流行や、入浴を快楽とみなすキリスト教の広まりとともに、古代ローマ式の公共浴場が廃れてきてしまったようです。その後、シャワーが発明されるまで家で体を洗う習慣もなかったそうです。ちなみに、浴場でなく長期滞在型の医療施設として認識されていますが、ドイツのバーデンバーデンなど、海外にも有名な温泉はたくさんあります。ただ、大多数の欧米人にとってお湯につかる行為は、家の外で行う非日常的な体験なんです」

そういえば、サウナはたしか北欧生まれなんですよね?

「はい。サウナは2000年前にフィンランドで生まれたもので、身体を芯から温めるために有効とされており、フィンランドでは一般家庭にもサウナがあります。また、韓国にもサウナのような汗蒸(ハンジュン)というドーム型の蒸し風呂がありますし、トルコにはハマムという、マッサージや垢すりも行われる公衆浴場が伝統文化として継承されています」

なるほど。ところ変わればお風呂も変わる、ひとことで「お風呂」といっても、長い歴史を経て、各国の文化に合わせながらさまざまな形で発展を遂げたことがわかりますね。

(富永玲奈/アート・サプライ)

※この記事は2012年11月に取材・掲載した記事です

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