「愛を語る男」から「便意の友情物語」まで…

世にも珍妙なトイレの実話3本

2014.11.06 THU


イラスト:Shu-Thang Grafix
排泄行為は誰もが避けては通れない生理現象。日々何度も行き、多くの時間を過ごすだけに、ときとして思わぬドラマが生まれることもある。そんな“男子トイレ”にまつわる実話のなかから3つのエピソードをご紹介しよう。

●エピソード1「別れの電話が広げた愛の輪」Aさん・会社員(東京都)の体験
会社の先輩と僕、そして取引先の人との食事の席でのこと。彼女からの電話が何度もありました。さすがに取引先の人の前で出るわけにはいかないので無視していたら、メールが。そっと開いてみると…「別れよう」と一言!

ビックリして「すいません、トイレ!」と、トイレに駆け込みました。幸いトイレには誰もいなかったので、急いで彼女に電話します。

「仕事で会えないし、思いやりを感じなくなった」
「もう、一緒にやっていける自信がなくなった」

 彼女の声を聞いた瞬間、「今、説得できなかったら、すべてが終わってしまう」――そう感じ、もう一度、彼女を口説くつもりで必死に話しました。

「僕は、仕事も普段の生活も、半分、君のためにやっている。君との将来を考えて、しっかりとした一人前の男になるために、仕事を頑張っているんだよ」「街のお店で、可愛いワンピースや、素敵なオルゴールを見れば、君にプレゼントしたらどんなに喜ぶだろうと思う。タンポポを見つけたら、『春だね』と君に報告したいと思う。僕の心の中につねに君がいるから頑張れるんだ」「だから僕の心の隣からいなくならないでほしい!」

話しながら、自分がどれだけ彼女が好きで、どれだけ放っておいたのかを実感しました。そのかいあって、なんとか彼女も納得してくれ、「じゃあ今度の日曜日、私にちょうだいね」と言ってくれたんです。

ホッと胸を撫で下ろしたその瞬間、大の個室がギ~と開き、中年の仲本工事似のオジサンがトイレの中から出てきました。僕の目を見て言う。

「俺は…君に100点をやる! ありがとう、俺は今から帰る。女房におみやげを買っていくよ!」

目をウルウルさせながら、仲本工事は去っていきました。…なんか恥ずかしかったけど、トイレで、僕、彼女、そして仲本工事という3人の心を動かせたことが、なんとなく嬉しかったんです。


●エピソード2「うっかり…トイレ準備の悲劇」Mさん・会社員(埼玉県)の体験
僕は学生時代からの習慣で、プレゼン原稿などの暗記物をトイレで覚えています。あの密閉空間が心を落ち着かせ、よく覚えられるんです。先日、会社の同僚の結婚式でスピーチを頼まれ、ずっとトイレで原稿を覚えていました。…しかし結婚式当日。スピーチ直前に緊張で頭が真っ白に。メモを開いても、頭に入ってこないんです。時間ギリギリでしたがトイレへ!

個室でメモを読むと、すーっと落ち着き頭に入ってくる。良かった…。大きい方もして会場に戻るとちょうど僕の順番。さっそくスピーチをはじめたのですが、途中で何気なく下を見たときに気付いたのです。股間から白いものが出ている。なんとチャック全開で、ワイシャツのはしっこが出てるじゃないか!

その刹那、スピーチが飛びました。あわててポケットをまさぐりメモを探すも、「ない!」。

…どうやらトイレに忘れてきたようなんです。黙る僕とどよめく会場。緊張でもよおし始め、頭の中は「一刻も早くトイレに!」ということだけでした…。

●エピソード3「便意がつないだ男たちの友情」Nさん・会社員(千葉県)の体験
デパートで買い物中、強烈な腹痛に襲われたんです。トイレに走ったものの、どの階に行っても個室は開いていない!デパートじゅうのトイレに走りますが、全然、空いていなくて。限界が迫るなか、祈る気持ちで“最後のトイレ”へ駆け込んだものの…なんと5人も並んでいたんです!

思わず「もうダメだーー!!!!」と叫んだ瞬間、あるアイデアが頭をよぎったんです。

「小便器にすればいいんじゃないか?」

その場で勢いよく、ズボンとパンツを下ろし、小便器に背を向けてしゃがみ込みました。きっと動転して、「せめて床にするよりは」と思ったんでしょうね(笑)。

「わーーー!!」
「まてまてまてーーー!」
「あ、あきらめるなーー!」

 一斉に止められた瞬間、トイレの個室がひとつ開いたんです。すると、列の5人全員が、「いい! 先に入っていいから、先に!」と譲ってくれたんです。

「ありがああととととと!!」と、声にならない声を叫びながら、トイレに飛び込みました。「都会にだって、あたたかい人はいる」と思いましたね~。
(篠本634)

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