このままだと一生“打つ”だけ…

読めるけど書けない漢字の覚え方

2015.01.21 WED


難しいと思っていた漢字も分解してストーリー仕立てにすれば思い出しやすい。オリジナルストーリーを作ってみよう (c)後藤裕之&後藤那美『マンガでかんたん!暗記丼』/祥伝社
今や文字はキーボードやタッチパネルで“打つ”時代。難しい漢字もスイスイと変換してくれる。だから、知っているつもりでも書けない漢字が少なくない。そこで、『マンガでかんたん!暗記丼』(祥伝社)の著者、後藤裕之さんに、読めるけど書けない“難筆漢字”の覚え方を聞いてみた。

「漢字を分解して、その要素をストーリー仕立てで覚えるのがコツです。物語にすれば、頭に入りやすくなりますよね。また、一つずつではなく、似ている漢字をまとめて覚えること。一つを思い出せば、芋づる式に思い出せるようになるから効率的です。そして、一番有効なのは、これらを絵にすること。映像として記憶すると印象に残りやすくなります」

特に、前後の流れでだいたい読めるけれど、書けないことが多い「動詞」は、ストーリーで覚えるのにピッタリ。例えば、「縋(すが・る)」という感じは、糸へんと「追う」という漢字からできている。そこで、糸を追ってすがっている人物の絵を眺めて頭に入れる。同じ糸へんつながりで、「糸が連続してもつれる」様子から「縺(もつ・れる)」、「糸の麻で里の人が土をまとめる」で「纏(まと・める)」、「車を投げて糸でつなぐ」で「繋(つな・ぐ)」といった具合だ。意味をなす必要はない。そのストーリーを描いた絵を頭に映像として定着させるのだ。

「私は漢字のストーリーを考えることを楽しんでいます。特に、うまい展開を思いついたときはテンションが上がる。苦にならなければ、どんどん覚えられますよね。だから、肩の力を抜いて楽しむことが大切なんです」

とはいえ、上記に出たような糸へんの漢字は書いて書けないことはない。もっと上級の“難筆漢字”ではいかがだろう。例えば、読めるけど書けない漢字の代表格「鬱(うつ)」の覚え方を聞いたところ、こんな答えが返ってきた。

「林の中で缶けりをしていたら…」と、林で缶けり遊びをする絵を描いてみる。続いて、「雨が降ってきたので、屋根の下に雨宿り」ということで屋根を表す一画のために、雨宿りをイメージ。「お腹が空いたので、缶に米を入れ、火(ヒ)で炊いていたら…」で、缶けり遊びの仲間たちとご飯を炊いている絵を加える。最後に、「横風で缶が飛ばされ、ユーウツに」と、横風が缶を飛ばす絵で、4コマ漫画が完成。これを眺めることで、頭に「鬱」のイメージをインプット。漢字を思い浮かべられるようになるわけ。

絵を思い浮かべる際に「なんだそれ?」など自分でツッコミを入れるようなものが浮かんできたらしめたもの。その様子を自分でさっと描いてみよう。上手に描けなくてもいい。いや、下手くそであれば下手くそなほど、その味わいのある絵とストーリーが、あなたの脳裏に焼き付くのだ。
(佐藤来未/Office Ti+)

  • 林の中で缶蹴りをしていたら…
  • 雨が降ってきたので、屋根(冖)の下で雨宿り。
  • お腹が空いたので、缶(凵)に米(※)を入れ、火(ヒ)で炊いていたら…
  • 横風(彡)で缶が飛ばされ、ユーウツに。

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