チーム育児が増加中。新しい家族の幸せのカタチ

夫婦円満の秘訣は「ヨザル夫婦」?

2015.03.15 SUN


厚生労働省は男性の育児休暇取得率を、現状の1.89%から2020年度には13%に上げる目標を掲げている。目指せ「ヨザル夫婦」! ※「ヨザル」画像提供:日本モンキーセンター
やぶからぼうな質問で恐縮だが、既婚男性の皆さん、夫婦仲は円満だろうか? リクルートのブライダル総研が全国の既婚者2000人に調査したところ、「満足している」と答えた人が全体で73.1%(男性76.8%、女性69.4%)と大半を占める。

だが、筆者とその周りには離婚経験者や離婚間際の夫婦がゴロゴロいて、この結果とは一致しない。残念ながら筆者周辺は残り27%に属するようだ。

そこで気になるのが「夫婦円満の秘訣」だ。この手の調査ではたいてい「夫婦円満の秘訣=夫婦の会話量」ということになっている。だが筆者としては素直にうなずけない。会話量が多いから夫婦円満なのではなく、夫婦円満だから会話量が多いだけではないのか?

筆者なぞは良かれと思って口を開ければ、たいてい妻の不興を買う。家では静かにしているほうが夫婦円満なのである(たぶん筆者の性格に問題があるんだと思うが…)。

では、どうしたら「夫婦円満」でいられるのか? そのカギとなるのが「夫の育児参加」である。いわゆる「イクメン」というやつだが、「最近はさらに一歩進んだ『ヨザル夫婦』が増えている」と語るのは、ベビー&マタニティ事情に詳しい「赤すぐ」編集部だ。

同編集部によると、「ヨザル」とは「動物界のベストファーザー」ともいうべき存在。子どもの抱っこ&毛づくろいなど、「授乳」以外の子育ては父親が一手に引き受けるという。いわばイクメン界のMVPのような猿だ。なんとも献身的な…と思いきや、昨今、ヨザル(オス)のような男子が増加しているとか。

「彼らは育児参加が“献身的”なんて発想はなく、妻と2人で“チーム育児”をするのが当たり前。むしろ育児するのは楽しみであり、“育児しないなんてもったいない”という価値観なんです」(同編集部)

こうした変化の背景には、この20年ほど、会社員の給与が減り続けていることがある。

厚生労働省が発表した2013年の毎月勤労統計調査によると、基本給と残業代、賞与などを合計した「現金給与総額」の1人当たり月平均は31万4150円。ピークだった97年の37万1000円から約15年で15%も落ち込んでいる。加えて、“年齢が上がっても給料が上がらない時代”へとシフトチェンジも進んでいる。

これでは、かつてのように「夫が稼ぎ、妻が家庭を守る」という専業主婦世帯は苦しくなる一方。家計を考えれば、「共働き」のほうが合理的だ。実際、総務省の労働力調査でも、共働き世帯数は1996年を境に専業主婦世帯数を逆転し、その後もほぼ右肩上がりで増え続けている。

こうした変化を背景に、「(女性は)子どもができても、ずっと職業を続けるほうがよい」と考える人が男女とも増え続けている。加えて、20~30代の男性には、「仕事」よりも「家庭」を重視する人が多い。つまり、この20年で「ヨザル夫婦」出現の素地ができあがってきたのだ。

ちなみに、東レ経営研究所の調査によると、妻の夫に対する「愛情曲線」は結婚直後がピーク、出産直後が底辺であることがわかる。この「愛情曲線」は、夫が育児に参加した場合は回復していくが、育児参加がないと低迷したまま。やはり今どきの「夫婦円満の秘訣」は「ヨザル夫婦」にあるようだ。
(目黒 淳)

※この記事は2014年3月に取材・掲載した記事です

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