緑茶、黒糖、オリーブまで!?

奇妙な「ご当地コーラ」5選

2015.05.18 MON


ド派手な「しずおかコーラ」(右)にシンプルな「イエソーダ」(左)。ご当地コーラは個性豊かなラベルや色で楽しむこともできる
カレーやスイーツ、アイス、ヨーグルト、さらにサイダーと、様々なジャンルに広がっているご当地食品。なかでも、ここ数年で一気に種類が増えたのが「ご当地コーラ」だ。確認できただけでも日本全国で9種類あり、しかも、コーラなのに中身には“意外すぎる原材料”が使われていたりするのである。

たとえば、テレビでも取り上げられたことのある静岡県の「しずおかコーラ」(木村飲料/200円)。静岡県の特産品といえばやっぱり緑茶だが、なぜかその緑茶とコーラを合体させてしまったのがこのしずおかコーラだ。少しくすんだ緑色の液体は見た目の破壊力もハンパじゃないうえ、ひと口飲むと、甘さと渋味、コーラと緑茶の香りが入り交ざるという非常に個性的な味なのだ。

一方、北海道の「宗谷の塩コーラ」(ノース・クレール/180円)は、宗谷の塩を使った世にも珍しい「塩コーラ」だ。色は涼しげな淡いブルーで、見た目はむしろサイダーに近いが、塩が引き立てるその味は確かにコーラそのもの。さらに、香川県の「オリーブ・コーラ」(安田商事/200円)も日本を代表するオリーブの産地・香川県小豆島のご当地コーラ。原材料はもちろんオリーブで、コーラなのにオリーブ独特の風味がある不思議な飲み物だ。ラベルには「オリーブの囁き」という謎のコピーも。また、広島県の「宮島コーラ」(みやじま華屋敷/250円)は世界遺産・厳島神社のある宮島のコーラで、桜の名所であることにちなんで薄いピンク色をしている。ただ、原材料に桜が使っているわけではなく、ピンクという見た目の派手さで勝負している潔いコーラだ。

こうした個性的なコーラの元祖となったのが、沖縄本島の北に浮かぶ伊江島の「イエソーダ・ブラックケインコーラ」(伊江島物産センター/200円)。2007年に島産の黒糖と湧き水を使って開発された日本初の本格的なご当地コーラで、地域の特産品でコーラを作るというアイディアは各地に影響を与えた。

もっとも、緑茶やオリーブ、黒糖など、その意外な原材料で注目されるご当地コーラだが、当然ながら開発・販売元は真剣そのもの。特産品とコーラを組み合わせるアイデアを具体化する過程ではいろいろと苦労も多かったのだ。

「開発段階では苦労しました。緑茶とコーラの味のバランスを取るのが想像以上に難しくて…。コーラには特有の味と香りがありますが、緑茶はそこまで主張が強くない。だから、最初はコーラの味と香りだけが強く出てしまい、社内の試飲では『これじゃ普通のコーラ』という意見が続出。かといってお茶の比率を増やすと、今度は『これじゃ炭酸入りのお茶だ』と言われて(笑)」

そう話すのは「しずおかコーラ」の木村飲料・営業本部企画営業室の塩沢智保さん。この努力の背後にあったのは地元に対する“郷土愛”だ。「イエソーダ・ブラックケインコーラ」の伊江島物産センター・知念寿人さんもこう話す。

「沖縄本島に来る観光客はいても、伊江島という離島まで来てくれる方は少ない。だから地元の黒糖と湧き水でコーラを作り、少しでも多くの人に伊江島のことを知っていただきたかったんです。ただ、イエソーダは普通のコーラに比べて内容量が少ないうえ、値段も高い。そのため、最初は地元の人たちからも『高い!』とバッシングされました。地元のことを思って作ったのに(笑)」

ご当地コーラには、地元の人たちの熱い思いが詰まっているのである。

(真屋キヨシ/清談社)

※この記事は2014年5月に取材・掲載した記事です

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