2007年にイギリス人がギネス記録264時間に挑戦

連続「徹夜」世界記録は11日間!?

2015.07.03 FRI


NOBU / PIXTA(ピクスタ)
学生時代にはよく、「昨日は○時間しか寝てないんだよ」なんて、“寝てない自慢”が横行したもの。否が応でも十分な睡眠時間を確保しにくい社会人になってみれば、ちゃんちゃらおかしい虚勢だが、当時はなんとなく、“寝てなくても平気=強い”みたいな謎の評価基準が共有されていたように思う。

しかし実際のところ、人はどこまで無睡眠に耐えられるのだろう? 調べてみると、2007年にイギリス人のトニー・ライト氏が、ウェブカメラと監視カメラの前で「11日間」も起きていたという記録があるらしい。これは、1964年アメリカでのギネス記録「264時間」に挑戦したものだが、近年ギネスブックは健康への悪影響を理由に不眠の記録を掲載していない。にわかには信じがたい記録だが、これって医学的にはありえるのだろうか?

「どのくらい起きていられるかというのは、体力面の個人差や生活習慣によっても変わってくるでしょう。そもそも人道上の問題から、不眠の限界を探るような臨床実験が行われていないため、明確な答えを出すのが難しい問題といえます」

そう語るのは、新宿ライフクリニックの須田隆興先生。須田先生によれば、前述の11日間というのは飛び抜けて異常な例で、医学的には毎日の平均睡眠時間が4時間以下の時点で、何らかの疾患を疑う必要があるという。

「毎日6時間以下の睡眠時間で過ごす人のことをショートスリーパーと呼び、これは科学者など天才型の人材に多々見られるケース として注目されています。ただし、一般的には平均4時間以下の睡眠で過ごしている人は、精神疾患や習慣性の睡眠障害など、何らかの問題に起因している可能性があり、要注意です」

ちなみに慢性的な睡眠不足は、イライラや集中力低下、慢性疲労、頭痛など様々な異常の原因になると須田先生は解説する。

「一方で、人は睡眠不足が限界を迎える前に、どうしても寝てしまう生き物だとされています。たとえ煌々(こうこう)と灯りを照らし、ヘッドホンでガンガン音楽を鳴らした騒々しい状況であっても、健康的な危機が迫れば、人は気絶するように眠ってしまうものなんです」

つまりはそれも、生物としての防衛本能のひとつかもしれない。やはり不眠には、百害あって一利なし。きちんと睡眠時間を確保するよう心がけてほしい。
(友清 哲)

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