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アイディアだけでもOK? 「ビジネスモデル特許」で稼ぐ

2015.08.20 THU


2000年前後のIT革命期に、先を争うように出願された「ビジネスモデル特許」。その反動で一時は落ち込んでいたが、最近では再び出願数が増えているという。確実に儲かりそうなビジネスモデルを思いついても、実際に事業を行う資金や時間がない場合、とりあえずビジネスモデル特許を出願しておくことが重要。そのアイディアに興味を持った事業者が現れれば、リスクなく収入を得ることも可能だ。ビジネスモデル特許を出願するときの仕組みや料金、さらに特許取得後にどうやって儲けていくかをJAZY国際特許事務所の千ヶ崎茂樹さんに聞いた。

■■今回のアドバイザー
JAZY国際特許事務所
コンサルタント(弁理士)
千ヶ崎茂樹さん


日本国内に限らず、中小企業から世界的なグローバル企業まで、約6200社との取引実績があるJAZY国際特許事務所に所属。特許・実用新案・商標・意匠などの基本的な出願業務から知財コンサルティングまで、高品質な知的財産サービスを提供し、その活用法や保護に関するアドバイスを行う。

■ITの仕組みに与えられる特許

千ヶ崎さん「ビジネスモデル特許とは、ビジネスを背後で支えるITの仕組み(コンピュータ処理のアルゴリズムなど)に与えられる特許です。『ビジネスモデル』という言葉から誤解を招きやすいのですが、日本の法律の下では、どんなに独創的なものであっても『ビジネスそのもの』は特許にはなりません。

例えば、ユニクロは、企画、生産、及び販売に関わる非常にユニークなビジネスモデルを確立して成功を収めていますが、そのビジネスモデルについて特許を取得したという話は聞いたことがありません。彼らのビジネスモデルはITと関わらない部分に価値があり、その部分はそもそも特許の対象とならないからです」

■審査をパスするまでの道のり

千ヶ崎さん「ビジネスモデル特許か否かに関わらず、特許を得るためには、申請書類を纏めて特許庁に提出し、審査をパスする必要があります。この審査では、申請にかかわる発明が新規性(公知技術と同じでないこと)であることや進歩性(公知技術から容易に考えられるものでないこと)があることなどの特許要件を備えているかが判断されます。

この審査をパスすると、特許査定という行政処分が下され、特許権が得られます。出願から特許を得るまでの費用の総額は50万円~100万円程度、特許になるまでにかかる期間は6カ月~5年程度です。案件によってかなりのばらつきがあります」

■収益が得られるかどうかは営業次第

千ヶ崎さん「ビジネスモデル特許によって利益を出している会社の実例でいうと、オンラインの様々なコンテンツを提供する『J-CAST』という会社が挙げられます。同社は端末のIPアドレスからアクセス元地域を判別してコンテンツや広告を出し分ける技術について、強力な特許を保有しており、この特許のライセンス料を収益源のひとつとしていることが知られています。

このように、やり方によっては今からでも特許を取って利益を出すことは十分可能です。ただ、難しいのは特許を取ったその後です。特許を自ら実施せずにライセンス料で収益を得たいのであれば、『ライセンス料を払ってでもその特許を使いたい』という事業者を見つけて売り込む必要があります。だだ、以前に比べると、特許の流通を支援する環境はだいぶ整いつつあります。例えば、『開放特許情報データベース』などは無料で利用できるサービスとして広く知られています。これらのサービスを上手く利用すれば、ライセンス相手となる事業者を効率よく探し出すこともできるでしょう」

■最後にアドバイザーからひと言

「特許要件のうち最も重要なのは進歩性。新規な発明であっても、公知技術から容易に考えられるものだと審査が通りにくいです」

記事提供 / 素晴らしきオトナたちへ。モテるオトナの悦びを。[editeur エディトゥール]

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