映画字幕翻訳家・菊地浩司氏がセレクト!

英会話の上達に効く!海外映画TOP5

2015.10.26 MON


幾多の俳優のセリフを聞いてきた菊地さんがぜひマネしたいと考えているのがジョージ・クルーニー。声も含めてしゃべり方が最高にカッコイイんだとか。そんなジョージが監督・製作・脚本・主演を務めた最新映画『ミケランジェロ・プロジェクト』は11月6日(金)公開。第二次世界大戦下、強奪された美術品の奪還という特殊任務に従事した男たちを描いた英雄たちの物語だ。 (C) 2014 Twentieth Century Fox Film Corporation. All Rights Reserved.
「映画を観ると英会話の練習になる」とはよく言われるが、同じ英語でも国別の発音・語句選びの違いや、1つの国の中にも地域特有のなまりがあるなど、結局どの映画を選べばいいかわからないのが実情だ。

英語が上達するための作品選びにはちょっとしたコツがあり、ポイントを押さえることでヒアリング力の向上が期待できるのだとか。そこで、映画字幕翻訳家であり、英会話スクールも主催する菊地浩司氏におすすめの海外映画を5つ教えてもらった。

●『チャンス』(監督:ハル・アシュビー、1979年/アメリカ映画)
知的障がいのある庭師のチャンスが、雇い主の死をきっかけに俗世間に出て、大統領候補にまでなるシニカルコメディ。「外の世界から離れて暮らしていたチャンスの話す英語は、古めかしいけれど丁寧でとても言い回しがキレイ。周囲の人間も彼と話をする時はゆっくり話すので全般的にセリフがとても聞き取りやすい。なにより話の展開が面白いので、英語がスッと入ってきます」(菊地さん、以下同)

●『スタンド・バイ・ミー』(監督:ロブ・ライナー、1986年/アメリカ映画)
それぞれ事情を抱えた仲良し少年4人組が、放置された死体探しの旅に出る青春ドラマの金字塔。「主人公が子どもだから分かりやすいかと思うと、意外にそうでもない典型的なアメリカ英語の作品。実際の子どもたちが自由気ままにしゃべっていて、彼らの日常の会話を理解したいなら、この様な英語に触れる必要もありますね」

●『スパイダーマン』(監督:サム・ライミ、2002年/アメリカ映画)
クモに刺されたことで、特殊能力を手に入れた主人公の葛藤と活躍を描いたアメコミ映画。「主人公が大学生なので、大人ほど難しい表現もせず、子どもよりしっかり話すので聞き取りやすい。しかも若者の日常会話が出てくるのでわりと使えます」

●『ベスト・キッド』(監督:ジョン・G・アビルドセン、1984年/アメリカ映画)
いじめられっ子の高校生ダニエルが、日系2世のミヤギから空手を習うことで精神と体を鍛え上げていく成長の物語。「ミヤギが日系ということで、日本人が話すカタコトの英語という設定ながら英語表現が正確なので勉強になる。またカタコトでも彼のように堂々としていれば、相手にしっかり意味が伝わるというその姿勢も参考にして」

●『バッドボーイズ』(監督:マイケル・ベイ、1995年/アメリカ映画)
麻薬捜査官の黒人刑事2人が、消えたヘロインを探して奮闘するポリス・アクション。「独特のクセのある黒人英語だが、主人公のウィル・スミスとマーティン・ローレンスがキレイな英語をテンポ良く話すので耳に心地いい。マネはできないけれど聞いていて楽しいので、聞き取りが上達してきたら挑戦してみてほしいですね」

ここで紹介したのは、菊地さんが字幕を手がけた膨大な作品群の中から選んだ、ヒアリング能力向上に向く5作品。ヒネった表現が多く早口なイギリス映画より、ストレートな表現といくぶんスローな口調のアメリカ映画の方が、聞き取りやすい印象があるそう。

「心に留めておいてほしいのは、“映画のセリフは、脚本家が推敲を重ねて練り上げたちょっと難しい文章”だということ。日常会話のように聞こえても、実は少しオシャレな表現だったり、二重の意味が込められていたりする場合もあるので、内容がすべて理解できなくてもあまり気にしなくて大丈夫。映画で滑舌の良い俳優のセリフをヒアリングしたり、かっこいいセリフをマネしたりして発音の練習に使うのもいいですね」

まずはDVDを活用しよう。本編のうちの数分間のシーンでいいので、最初は字幕なしで繰り返し聞いてみる。次に英語字幕を出して意味まで分かったらOK! “英語を聞く耳” は着実に育っている。意味は8割方の理解を目標に、楽しみながら映画で英語上達を目指そう。
(足立美由紀)

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