修学旅行を嫌がる子どもたち

ゲーム依存?体の発達?思春期世代が修学旅行を嫌がる理由

2016.02.25 THU


ママ世代にとって、中高生時代の修学旅行は、淡い青春時代の思い出のひとつ。だが最近では、そんな楽しい修学旅行に行きたがらない中高生が急増しているという。やはりコミュニケーション能力の欠如なのか? 思春期世代の心理に詳しい、精神科医で漫画家のゆうきゆう先生に分析してもらった!

●さまざまなコンプレックスを抱えた子どもは、想像しただけで憂鬱に…
「思春期には、第二次性徴が起こりますが、個人差が大きく、他人と比較しての悩みは、大人が考えている以上に子どもにとって大きな問題となります。修学旅行では、着替えやお風呂など、どうしてもクラスメイトに体を見られる状況になります。また、布団を並べてのおしゃべりでは、恋バナが絶対に出るでしょう。恋愛についても、マセた子から奥手な子までさまざま。いろんな面でコンプレックスを抱えている子どもは、想像しただけで修学旅行に行くのが億くうになるのではないでしょうか」(ゆうき氏 以下同)

また、部屋割りや行動班などでも、悩みを抱える中高生は多いという。

「思春期に気になるのが、人間関係の問題です。修学旅行は団体行動なので、普段仲のいい子と行動をするグループや部屋割りが離れてしまうと、とたんに不安になる子どもは少なくありません。かといって、“好きな人同士でグループを作ってもいい”とした場合、必ず、グループからあぶれる子どもが出てきます。普段仲良しのグループから自分だけ離れてしまい、あまり仲が良くない相手と2~3日行動を共にするように言われると、せっかく修学旅行を楽しみにしていた子どもでも、不安を感じることがあります。実は修学旅行は、クラスに馴染めない、交流の深い友人がクラスにいないなど、子どもたちが抱えている人間関係での悩みやストレスが一気に浮かび上がるきっかけになることもあるのです」


男子の場合は、親が頭を痛めるゲーム依存の問題も浮上する。

「最近は、スマホやゲームが手放せない子どもが多いですね。思春期の多くの場合は、オンラインでゲームを介して友だちと交流するので、仲のいい子がクラスにいて、旅行のグループ割に納得していれば、さほど嫌がることはありませんが、オンライン上に学校外での交友関係が多く、クラスで少し孤立しているような子は、やはり修学旅行を嫌がるでしょう。クラスで孤立している場合、オンライン上の友人との関係が慰めになっているケースもあるので、オフラインで数日旅行に行くことで話題に乗り遅れることを恐れ、ゲームが出来ないことで孤独感やストレスを感じます。修学旅行を嫌がった場合、わが子がどういったケースにあたるのかを、よく見極めていくことが大切です」

さまざまな問題を抱えながらも、その障壁を一つひとつ乗り越え、少しずつ大人へと成長していく子どもたち。行く前はあんなに嫌がっていても、結果「ものすごく楽しかった!」と言って帰って来るケースも。親はパニックにならず、いつ何時も子と一緒に考え、時にはそっと背中を押して前進させる…そんなサポートは、まだまだ必要だ。

(取材・文/蓮池由美子)


記事提供/ママの知りたいが集まる『mamatenna(ママテナ)』

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